豊田自動織機は9月22日、圧縮空気を動力とする空気エンジン車「KU:RIN(クーリン)」を開発したことを発表した。
これは、自由な発想を持ってモノづくりに挑戦する若手技術者を育むことを目指して同社が2006年12月に立ち上げた「夢の車工房」の部員の成果。同工房には、同社のさまざまな事業部および専門分野の若手技術者40名が集い、夢の車をテーマに新たなコンセプトのクルマの企画や製作活動を行ってきた。
今回開発された空気エンジン車は、同社のカーエアコン用コンプレッサの技術を応用し、コンプレッサを圧縮機ではなく膨張機として用いることで、圧縮空気が膨張する力のみを動力源とする空気エンジンを開発した。この空気エンジンは、小型軽量で高出力、瞬発力に優れるなどの特長があり、KU:RINは、化石燃料も電気も動力としない新しいタイプのエコカーと同社では説明している。 なお、KU:RINは2011年9月9日に日本自動車研究所の城里テストコース(茨城県)にて時速129.2kmを記録しており、同社ではこれを空気エンジン車のギネス世界記録として申請する予定としている。