LevelDB is a fast key-value storage library.

Googleから新しいプロジェクトが公開された。高速なキーバリューデータベースライブラリ「LevelDB」だ。2条項のBSDライセンスのもとでオープンソースソフトウェアとして提供されている。

対象言語はC++。なるべくほかのライブラリやプラットフォームへの依存が少なくなるように設計および実装されており、アプリケーションへの組み込みやOSへの移植が簡単に実施できるという特徴がある。

LevelDBの提供する機能はキーから値への順序付きマッピングを提供するというもの。SQLに対応したリレーショナルデータベースのような機能は提供していない。割り切った機能に特化しており、基本的にPut(key,value)、Get(key)、Delete(key)で操作を実施する。Chromeに搭載されているIndexedDBはLevelDBの上に開発されたものだとの説明もある。

LevelDBのベンチマークも公開されており、SQLite3など類似のプロダクトと比べて高い性能を発揮していることがわかる。SQLを使用可能なSQLite3と、ライブラリを使った専門操作のみとなるLevelDBを同じ視点から比較することは困難だが、BSDライセンスを採用した上にさまざまな操作が高速ということになると、LevelDBが採用されるシーンはかなり多いのではないかと考えられる。

またGoogleが提供している特徴的なストレージシステムである「Bigtable」が実はLevelDBの先駆けだったという説明があるように、組み込みでの使用のみならず、大規模データを扱う用途にも活用できるものとみられる。どういった活用が進むのかも含めて、今後の展開が期待されるプロダクトといえる。