WebP is a new image format that provides lossy compression for photographic images.

Googleは画像フォーマットWebPとその関連機能を強化したと発表した。WebP (ウェッピー)はGoogleが提案する新しい画像フォーマット。同じくGoogleが提案している新しい動画関連技術であるWebMおよびVP8コーデックに基づいて開発されたフォーマットで、JPEGと比較してファイルサイズを小さくすることができるという特徴がある。報告されている新機能は次のとおり。

  • 従来のフォーマットとの互換性を維持しつつ、WebP圧縮アルゴリズムを大幅に改善。
  • 強いエッジであってもよりスムーズに表現できるアップサンプラを統合。従来の実装ではカクカクした階段のようにデコードしてしまう部分であっても、統合されたアップサンプラではスムーズに表現できる。
  • ダウンロードしながら随時レンダリングを実施できるようにするためのインクリメンタルデコード機能を実装。Chrome 12にはすでにこの機能が取り込まれている。
  • 従来よりも対象となる画像を多くのセグメントに分割することで、画像全体の品質を向上させる機能を実装。オリジナル画像のディテールをより多く保持できるようになった。しきい値は-snsで指定可能。0から100まで指定でき、デフォルトは80に設定されている。0を指定するとこの機能を使わないことになる。SNSを有効にするとPSRNは悪くなるものの、全体としての品質は向上する。
  • JavaからWebP画像を操作できるようにするためのJNIサポートを追加。

WebPはすでにChromeやOperaがサポートしているほか、Gmai、Picasa、Google Instant Previewが対応している。Google Instant Previewではストレージに保存する画像サイズを削減するために画像データはWebPに変換してから保存しているという。近いうちにGoogle App EngineにもWebPサポートが追加される見通し。

次の安定版には透過機能が実装される計画になっているほか、引き続きコーデック速度を向上させるための取り組みも継続されるという。メタデータフォーマットの完全な仕様を策定して公開する取り組みも進められると説明されている。