森下仁丹は、独自技術によるバイオカプセル技術について、大阪府立大学大学院工学研究科の小西康裕教授らを共同研究先とし、長瀬産業と共に実用化プロセスの開発事業に着手したことを発表した。

森下仁丹は、合成高分子樹脂を皮膜とするシームレスカプセル技術応用の一環として、レアメタルや希少貴金属の効率的な回収が可能なバイオカプセルの開発に取り組んで来ており、すでに独自のカプセル内部に吸着剤や特定の微生物を高濃度で保持させ、効率的にカプセル内部に非鉄金属イオンを取り込むことに成功、2010年11月に大阪府立大学と特許を共同出願していた。

今回の取り組みは、同技術をより具体化するために行うもので、実用化されれば、従来のように大量の薬品を使うことなく、また低エネルギー(低コスト)で環境への負荷も抑えた、選択的なレアメタル回収プロセスの実用化が可能となる。

これにより、これまで廃棄されていた都市鉱山や工業排水などから希少金属をより多く回収することが可能となり、日本の海外資源依存率の低減が期待されることとなる。