英CSRは2月21日(現地時間)に、米Zoranとの合併を発表した。発表によれば、CSRは100%株式交換の形でZoranを買収する。既存のZoranの株主は、Zoran株1株あたり1.85株のCSRの株を受け取る予定。この他にCSRは最大2億4000万米ドル相当の自社株買い入れも同時に表明した。
今回の買収では、CSRの取締役会議長やCEO/CFOは変わらないが、Zoranの創設者で現CEO兼社長のDr.Levy Garzberg氏がCSRの取締役会に参加することなるという。合併は2011年第2四半期末に完了する予定だ。
今回の合併に関し、Joep van Beurden氏(CEO of CSR)は「今回の合併は戦略的と財務上の両方の観点からエキサイティングである。デジタル電子機器はよりコネクテッドかつ多機能になっている。たとえばカメラをPCに繋いだり、スマートフォン経由でビデオカンファレンスに参加したり、という具合だ。Zoranはイメージングとビデオの分野でマーケットの主導的な位置におり、ここに我々のコネクティビティやロケーション能力を組み合わせることは、将来に向けた大きな機会となる。これはホームエンタテインメントの分野についてもいえることで、例えばZoranのイメージング技術を搭載したデジタルTVに我々のワイヤレスコネクティビティ能力を組み合わせることで、より差別化を図った製品を消費者に提供できることになる」と語った。
またDr. Levy Gerzberg氏は「今回の合併により、2社が所有する技術や人材を組み合わせることで、より高いレベルの機会が生まれることになる。Zoranはデジタルビデオやデジタルイメージに関するパイオニアであり、他社にないポートフォリオを構築してきたが、これはCSRの持つ技術と高い補完関係にある。コンシューマに関わる全ての部分がコネクテッドになりつつある昨今の動向では、Zoranの持つソリューションとCSRの持つテクノロジーの組み合わせは、他にないユニークなポジションとなりえる原動力になるだろう」と語った。