PMC-Sierraは、RAIDコントローラ「Adaptec 6シリーズ」を発表した。すでにサンプル出荷は開始されており、市場価格はオープンとなっている。

同シリーズは「Adaptec RAID 6405」および「Adaptec RAID 6805」の2製品が用意。同社の「マルチコアSRC 8×6G RAID on Chip(RoC)」コントローラをベースに設計されたもので、管理コストを削減し、環境への影響を最小限にする「ゼロメインテナンスキャシュプロテクション」を搭載した6Gbps Unified Serial RAIDコントローラとなっている。

「Adaptec 6シリーズ」の外観

SAS エクスパンダ使用時に最大256台のSATA/SASデバイスをサポート。8レーンPCIe Gen 2ホストバス接続によるパフォーマンス、拡張性、柔軟性を提供することが可能で、従来のAdaptec 5シリーズが、3Gbps対応だったのに比べ、6Gbps SAS 2.0インタフェースとPCIe Gen 2ホスト接続により、60%高速なサステインドシーケンシャルスループットを提供することが可能となった。

また、シーケンシャルでの高い帯域幅を必要とするアプリケーションに対しては、最大2GB/秒のサステインドデータ転送レートを実現。ピークパフォーマンス時では、SAS 2.0インタフェース経由で4.8GB/秒、PCIe Gen2ホストインタフェース経由で4GB/秒を提供することで、非圧縮3Dビデオストリームの編集および配信といった高速ストリーミングアプリケーションに対しても充分な帯域幅を提供することが可能となった。そのため、同ソリューションを使用すれば、前世代インタフェースでは3時間以上かかっていた14TBのバーチャルテープライブラリのアレイへのデータ移行が、2時間未満で実行可能となると同社では説明している。

さらに、ゼロメンテナンスキャシュプロテクションを用いることで、キャシュ使用を必要とするパフォーマンスクリティカルなアプリケーションで必要だったリチウムイオンバッテリが不要となり、管理コストや危険な廃棄物処理を削減することができるようになるほか、インテリジェントパワーマネージメント機能を活用することで、ストレージの電力と冷却コストを最大70%まで削減することも可能となっている。

なお、ハードウェアRAIDとしては、レベル0/1/1E/5/5EE/6/10/50/60に対応するほか、SSDとHDDのアレイの最大パフォーマンスを引き出すハイブリッドRAID1/10にも対応している。