米Mentor Graphicsと独Rohde & Schwarzは、ワイヤレス通信向けSoCの検証を行うためのハードウェアベースアクセラレータ搭載デバッグプラットフォームを共同で提供することを発表した。

今回の提携でMentorのVeloceハードウェアエミュレーション技術と、Rohdeのテスト/測定装置を組み合わせることとなり、ワイヤレス通信システムの検証を行える高性能かつ使いやすい環境が提供される。今回の提携は、複雑なSoCデザインをスケジュールの遅延なく完成させるための環境を、性能や精度を犠牲にせずに提供できるようにすることが目的としている。

Rohde & Schwarzはヨーロッパにおける電子回路のT&M(Test and Measurement)装置の最大のサプライヤであり、またワイヤレス通信、放送およびセキュアコミュニケーションといった複数の分野では世界的に見てもスタンダードの位置付けにある。Rohde&SchwarzのT&Mツールは、WDCMAやLTEといった次世代のワイヤレス通信向けSoCでは必須となる機能に対して、迅速かつ効果的なテスト環境を提供する。

また、Veloceプラットフォームは、トランザクションベースの検証と従来からあるIn-Circuit Emulation(ICE)の2つのモードをサポートするアクセラレータとエミュレータを提供する。Veloceは広範なバーチカルマーケットソリューションに対応したポートフォリオがあり、無線/有線ネットワークやマルチメディア、Embedded System Applicationといったシステムの開発プラットフォームとして広く利用されている。