Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは、自社のオシロスコープで、競合会社の1社であるTektronixのプローブを使用可能とするアダプタ「Agilent N2744A T2Aプローブ・アダプタ」を発表した。これにより、Tektronixのプローブ「TekProbe-BNC Level 2」を、Agilentのオシロスコープ「Infiniium」および「InifiniiVision」で使用することが可能となる。

「Agilent N2744A T2Aプローブ・アダプタ」の外観

同アダプタは、Tektronixのプローブに対し、必要なパワー、校正、オフセット制御を提供することが可能で、すでTekProbe BNC Level2プローブを使用している場合、Agilentよりアクティブプローブを購入することなく、同アダプタを用いることで既存のアクティブプローブをAgilentのオシロスコープで使用することが可能となる。

また、同アダプタのほか、オシロスコープ用のプローブやアクセサリの拡充も併せて発表している。発表されたのは、「Agilent N2795A 1GHz/2GHz BWシングルエンド・アクティブプローブ」「N2887A InfiniiMax1/2用 SofttouchProプローブ・ヘッド/Softouch Halfチャネル・プローブ・ヘッド」「N2893A 100 MHz 15 A AC/DC電流プローブ」の5製品。

N2795Aは、入力インピーダンス1Ω、入力キャパシタンス1pFと、信号に対する負荷の少ないアクティブプローブ。ヘッドライトが搭載されており、測定回路上の小さな部品でも視認性が高いという特長があるほか、オシロスコープのAutoProbeインタフェースから電力供給を行うため、外部電源なしで動作することが可能だ。

N2887Aは、従来、ロジックアナライザ専用だったSofttouchコネクタレスプローブを、InfiniiMax IおよびIIシリーズ プローブ・アンプの入力コネクタにワンタッチで接続できるようにするアクセサリ。これにより高密度の信号へのプロービングが可能となり、最大4GHzの帯域幅に対応する。このため、DDRメモリの試験をはじめ、スペースに余裕の少ない高速デジタル・アプリケーションにおいて、複数チャネルの評価を行うことも容易に行うことが可能となる。

N2893Aは、InfiniiVisionならびにInfiniiumオシロスコープに対応した100MHz、15AのAC/DC電流プローブ。プローブ上の残留磁気や不要DCオフセットの影響を低減する自動消磁機能、自動校正機能を搭載しており、微小DC電流の測定を従来以上に正確に行うことが可能となっている。また、過渡電流や定常電流を正確に捉えることができるのも特長で、最近のパワー・エレクトロニクス・デバイスの測定やデバッグにも対応することが可能となっている。

価格はN2744Aが5万4103円、N2795A(1GHz)が11万2152円、N2796A(2GHz)が22万5541円、N2887A InfiniiMax1/2用SofttouchProプローブ・ヘッドが60万339円、同Softouch Halfチャネル・プローブ・ヘッドが34万7285円、N2893Aが38万3696円(いずれも税抜き参考価格)となっている。