STMicroelectronicsは、デジタルTV向けSoCにOpenGL-ES 2.0/OpenVG 1.1準拠の3Dグラフィックエンジンを統合した「FLI7540」を発表した。

3D出力が可能なデジタルTV向けSoC「FLI7540」

同製品は同社の"Freeman Ultra"ラインのハイエンドに属するものである。同社はすでに、3DTV機能と動き検出/動き補償機能を搭載した"Freeman Premier"ラインに属する「FLI7525」を発表しており、今回の製品はこのFLI7525に3Dグラフィックを統合したものとなる。

内部構成はFLI7525に似ており、内部にST40 MCU+256KB L2キャッシュをDualで搭載、合計演算性能は1700DMIPSに達する。また搭載するFaroudja MCTi(Motion-Corrected Temporal Interpolation)エンジンを使う事で、映像のジッタを抑制するとともに動き検出/動き補償により、200/240Hzでのスムーズな2D/3D映像再生を可能にする。

さらにLEDバックライトを240Hzで適応型局所制御を可能にするほか、モーションブラー軽減のためにバックライトを480Hzで駆動することも可能である。加えて、VESAのiDT(Internal DisplayPort)にも対応している。

加えて同社がすでに発売しているFreemanシリーズの各製品とソフトウェア互換が保たれている。また、3DTV機能を必要としない低価格用途向けに、FII7540から3DTV機能を省いたFLI2520 "Diamond"も同時に発表されている。

なお、同社はすでに特定顧客向けにFLI7540/FLI2520のサンプル出荷を開始している。