STMicroelectronicsとIAR Systemsは、STMicroelectronicsのSTM8 MCUをIAR SystemsのEmbedded Workbenchがサポートしたことを明らかにした。

IAR SystemsはすでにSTMicroelectronicsのARM Cortex-M3ベースのSTM32 MCUをサポート対象としているが、STM8ファミリについてもこれと同じレベルでのサポートが行われることになる。これにより、STM8とSTM32という2つのアーキテクチャをまたがる形で同じIAR Embedded Workbenchが利用できることになる。8bitアプリケーションと32bitアプリケーションで、同じ開発ツールのインタフェースと同じ命名規則、および同じ言語拡張が利用できるため、開発者は余分な学習無しに8bitアプリケーションと32bitアプリケーションを用途に応じて構築することが可能である。

IAR Embedded Workbench for STM8は、STM8プラットフォームを利用して構築されるアプリケーションの開発に必要な全体を包括している。これはSTM8AやSTM8L、STM8SなどSTM8ファミリの全製品をサポート対象としている。IAR Embedded Workbenchにはプロジェクト管理、エディタ、ビルドツール、デバッガなどが密に結合しており、ワークフローにあわせてソース生成やプロジェクト構築から、アプリケーションのビルド、実機ないしシミュレータ上でのデバッグまでが実施できる。

IAR Embedded Workbench for STM8

STMicroelectronicsから提供されるST-LinkやSTiceデバッグプローブを利用する事で、リアルタイムのオンチップデバッグも可能である。デバッグ機能には関数プロファイルを使ってのパフォーマンス分析やコードカバレッジなどを含んでおり、また複雑なコードやデータのブレークポイントを厳密に実施できる。加えて、STM8ファミリ用のコンフィギュレーションファイルを使う事で、STM8の独自機能もIAR Embedded Workbenchから利用できる。開発プラットフォームはSTMicroelectronicsからDiscoverボードや様々な評価ボードが入手できるため、開発期間を短縮することが可能である。

なお、IAR Embedded Workbench for STM8の評価版は同社Webサイトからダウンロード可能となっている。