エス・エス・ジェイは11月9日、経営基盤製品「SuperStream-NX」を発表した。

エス・エス・ジェイ マーケティング企画部 部長 山田誠氏

SuperStream-NXは、同社がこれまで統合業務パッケージ製品群として展開してきた「SuperStream」ブランドの下に提供される経営基盤製品。SOAを採用し、Webサービス化された他社製品/サービスと容易に連携できるといった特徴があり、統合会計、人事/給与システムのプラットフォームとして活用されることを想定している。

12月1日に出荷が開始される最初のバージョンは、会計分野にフォーカスしたものとなる。一般会計、管理会計、経費精算管理に加え、従来はオプションとして提供されていた、支払会計、債権管理などの機能も取り込まれる予定で、「オールーインワンの統合会計製品としてリリース」(エス・エス・ジェイ マーケティング企画部 部長 山田誠氏)される。

その後、固定資産管理、グループ経営管理、プロジェクト会計などのオプション機能を順次リリースしていくほか、人事基本機能、人事諸届・申請、人材スキル管理、給与管理、シミュレーション管理などの人事/給与領域の機能も追加していく計画。これらはいずれも「従来から提供してきたSuperStream製品群の機能をSOAに対応するかたちで作り変えたもの」(山田氏)になるという。

デモでは、SOAによる連携例として、経費精算処理の裏側でヴァル研究所の「駅すぱあと」を呼び出す様子などが披露された。

経費清算の画面で乗車区間を入力すると、駅すぱあとを呼び出し、電車賃を自動的に取得して明細行に書き込まれる

エス・エス・ジェイ 代表取締役社長 谷本善男氏

また、SuperStream-NXは、SuperStreamブランドで初めてのWebアプリケーションとして開発されている。UIにはSilverlightを使用しており、デスクトップアプリケーションに近い操作性を実現している。

加えて、ワークフロー管理やポリシーベースのアクセス制御などの機能も備えるうえ、グローバル化を意識し、多通貨対応、多言語対応も施されている。情報のトレーサビリティも高く、損益計算書などの経営者向け画面から従業員が入力した支払伝票入力画面までドリルダウンして詳細を確認できる点も大きな特長の1つになっている。

経営者向けの画面からさまざまな情報をトレーシングできる

提供形態は以下のスライドのように、従来と同様のパッケージ形態のほか、カスタマイズして使用する企業向けにエンジン部分だけのエディション「SuperStream-NX Engine」も販売する。さらに、中小企業向けにSaaS型サービスとしても提供される予定になっている。

SuperStream-NXの提供形態

SSJでは、同製品について、「売上げ50億円規模の中堅/中小企業から、1000億円以上の大規模企業まで幅広く利用してもらえる製品」(エス・エス・ジェイ 代表取締役社長 谷本善男氏)と説明。新たなニーズに対応できるようになったことで、「現在5424社の販売実績を今後3年間で8000社まで伸ばしたい」(谷本氏)としている。

SuperStream-NXは、ユーザーライセンス形態の販売。Standard userライセンスが1ユーザーあたり100万円で、最小販売数は5ユーザーとなっている。