米Amazon.comは10月27日(現地時間)、クラウド型リレーショナルデータベース(RDB)サービス「Amazon Relational Database Service (Amazon RDS)」を発表した。Amazon RDSはMySQLをベースとしており、同社クラウドサービス「Amazon Web Services (AWS)」の一部として動作する。AWSで自らDBインスタンスを起動する場合と比較して、管理や設定の容易さ、コスト面でメリットがある。
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Amazon Relational Database ServiceのWebサイト |
同社では従来までAWS向けDBとしてAmazon SimpleDBを提供してきたが、「より本格的でリレーショナルなDBがほしい」「既存のアプリケーションと親和性の高いDBがほしい」といったユーザーの声を反映し、本格的なRDBとしてMySQLをベースとしたAmazon RDSを開発した。
基本はMySQLであり、既存のデータベース要求型アプリケーションとの親和性が高く、ユーザーが持つスキルがそのまま流用できる。クラウドならではのメリットとしては、使用量に応じて課金されるユーティリティ型サービスなのでイニシャルコストが必要ないこと、設定がプリセットとして用意されており、面倒な管理・設定プロセスが簡略化されていることが挙げられる。
またDB本体はクラウド側に存在するため、パッチ当ての自動化が可能なほか、DBのバックアップ先ストレージを指定してユーザーの好きな間隔と保存期間でデータを待避することも可能。APIコール1本でDBのキャパシティを変更可能など、スケーラビリティも備える。
Amazonではこのほか、AWSに関して2つのアップデートも発表している。システムインスタンスの実行サービスである同社「Amazon EC2 (Elastic Compute Cloud)」において、11月1日よりLinuxベースのインスタンスの価格を15%値下げし、小規模な1インスタンス実行価格を1時間あたり8.5セントとした。この価格は従来まで10セントだった。
またEC2の新しいインスタンス実行オプションとして「High-Memory Instances for Amazon EC2」も発表している。これは高いCPUパフォーマンスやメモリリソース、ネットワーク帯域を必要とするアプリケーションを実行するためのサービスで、主にDB、キャッシュ、レンダリングといった大容量メモリや集中処理を必要とする用途を想定している。
Amazonによれば、本日の発表をもってAWSユーザーは下記の3つのDB実行オプションを選択可能だという。それぞれターゲットが異なり、用途に応じて使い分けることを推奨している。
MySQLをベースにしたクラウド型RDBサービス。DB本体のパッチやアップデート、データのバックアップが自動化されている。後述のSimpleDBより複雑な作業や既存のアプリケーションとの親和性を求めるユーザーに適している。ただしDB自体はAWS側で集中管理されるため、すべての管理者権限を必要とするユーザーは後述の方法(Amazon EC2 - Relational Database AMIs)で自身でDBインスタンスを実行する形態を推奨。
AmazonがこれまでAWSに提供してきたクラウド型DBサービス。基本的なDBクエリーの実行やインデックス処理に向く。管理が自動化されており、ストレージ上のデータはAWS側で自動的に複数拠点間でレプリカを作成し、高い可用性が実現されるようになっている。また設定で自動的にDBサイズを変更するスケーラビリティも合わせ持つ。
Amazon EC2上でDBアプリケーションをインスタンスとして実行する。他の2つの方法に比べてDBの状況が手元で把握でき、すべての管理者権限を行使できる点が特徴。データは可用性の高いAmazon Elastic Block Store (Amazon EBS)上に保存できる。出来ることが多い反面、従来まではクラウド側で実行するインスタンスのパフォーマンス制限を受ける傾向があった。だがHigh-Memory Instancesが新たにEC2のオプションとして登場したことで、遅延に敏感なパフォーマンス要求型処理にもある程度対応できるようになった。
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