ネットレイティングスは27日、2009年9月の動画サイト利用者数で「GyaO!」が「ニコニコ動画」を抜いて第2位になったと発表した。調査データは、ニールセン・ネットレイティングスのインターネット利用動向調査「NetView」によるもの。

動画サイト利用者数の推移

GyaO!は2009年9月に「Yahoo!動画」と「GyaO」を統合して誕生。映像配信ビジネスの健全化、収益化を目指し、プラットフォーム展開を推進している。前月の利用者数がそれぞれ約650万人(Yahoo!動画)、約370万人(GyaO)に対し、統合後の9月は約1,190万人。この結果について、同社シニアアナリスト 鈴木成典氏は、両サイトの利用者の重複率が高くない点を挙げている。

第1位のYouTubeが約2,250万人、第3位のニコニコ動画が約801万人。各サイトの利用者動向では、「サイトへのロイヤリティに大きな違い」(同社)が表れている。映像配信サービスのGyaO!の平均訪問回数(3.6回)および平均利用時間(20分)は、動画投稿サービスのYouTube(6.3回/1時間38分)、ニコニコ動画(6.4回/1時間42分)を下回った。利用者構成では男女比に大きな差はない一方、GyaO!は他サイトに比べて20代未満/20代の利用者数が低い傾向となっている。

シニアアナリストの鈴木成典氏は、GyaO!の今後の課題として、訪問回数や利用時間の伸長、若者層の取り込みを挙げている。また、YouTubeやニコニコ動画にテレビ局の公式チャンネルが開設されている状況に触れ、今後は「著作権処理済みコンテンツの充実」を図ることが競争のポイントになるとしている。