トレンドマイクロは10月20日、企業向けセキュリティソリューションの新バージョン「Trend Micro Threat Management Solution 2.5」(TMS 2.5)を発表した。受注開始は11月16日、サービスの提供開始は11月18日を予定している。

新製品は企業内ネットワークの疑わしい挙動の補足により、パターンファイルに依存せず潜在的な脅威を可視化する。新たに緊急通知機能を追加し、不正プログラムのクリーンナップ機能を強化することで、ユーザ企業のポリシーに応じた運用が可能という。

新製品は、企業内ネットワークで不正プログラムが引き起こす疑わしい挙動を検知・分析しレポートを提供する「Trend Micro Threat Discovery Suite」と、感染活動の追跡調査により原因を分析し復旧処理を担う「Trend Micro Threat Mitigation Suite」で構成する。

Threat Discovery Suiteは、ネットワーク上に設置した監視センサが24時間体制で企業内ネットワークを監視し、検知ログを同社のリージョナルトレンドラボのスタッフが詳細に分析してユーザにレポートを提供する。

Threat Mitigation Suiteは、感染したクライアントを分析して復旧手順を自動的に作成し、不正プログラムの削除およびシステム改変の復旧を実施する。

TMSはネットワークを監視して不正プログラムの疑わしい挙動を補足するため、パターンファイルに登録していない未知の不正プログラムの検知が可能という。

Trend Micro Threat Management Solutionのサービス概要図

クライアントにソフトウェアをインストールする必要が無く、ソフトウェアのインストールが禁止されている端末や旧OSなどのレガシーシステム環境、組み込み型OSベースの産業用端末のセキュリティ確保、海外を含む多くの遠隔拠点のセキュリティに課題を抱えている企業にも有効としている。

新製品では、特に危険性が高い挙動を検知するとトレンドマイクロから緊急通知を発信する機能や、解析センタでの解析結果に基づく不正プログラムのクリーンナップ実行機能を追加。検知・分析・連絡・駆除までの一連の流れの中でユーザ企業のポリシーに応じた柔軟な運用と作業軽減を実現したという。

ポータルサイトへのログイン後の画面イメージ

また、従来のハードウェアアプライアンス版に加え、仮想化対応のバーチャルアプライアンス版のネットワーク監視センサを用意するなど、ユーザがより導入しやすい提供形態にしている。