計測機器の大手ベンダであるAgilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは10月19日、最大で36GBと大容量のトレース・バッファ用メモリを内蔵するSATA(Serial Advanced Technology Attachment)/SAS(Serial Attached SCSI)プロトコル・アナライザ「U3052A」と、最大で18GBのメモリを内蔵する小型のSAS/SATAプロトコル・アナライザ「U3051A」の販売を開始したと発表した。

これらのプロトコル・アナライザは、米国のプロトコル・アナライザ開発企業Serial Trekが開発したもの。2009年9月にAgilent Technologiesは、Serial Trekが開発したすべての製品を世界中で販売する総代理店となった。日本ではアジレント・テクノロジーがSerial Trekの製品を販売する。

"U3052A"と"U3051A"の特長は大容量のトレース・バッファを内蔵することで、複雑な設定をしなくても長時間のイベントをキャプチャできるようになったこと。また大容量のレコードを素早く転送するために、ホストPCとのインタフェースに高速なギガビット・イーサネット(GbE)あるいはPCI Express(×1または×4)を装備した。GbE使用時のデータ転送速度は70MB/秒、PCI Express ×1使用時のデータ転送速度は150MB/秒、PCI Express ×4使用時のデータ転送速度は550MB/秒である。

既存のプロトコル・アナライザが抱える制限

販売を始めたプロトコル・アナライザの考え方

"U3052A"は、本体寸法が高さ8.9cm×幅21.6cm×奥行き35.6cm。本体質量が4.53kg。ポート数は2ポートあるいは4ポート。ホストPCとのインタフェースはGbEあるいはPCI Express(×1あるいは×4)。価格は6GbpsのSATAに対応させたときの最小構成で482万2,796円。

SAS/SATAプロトコル・アナライザ「U3052A」の外観

"U3051A"は、本体寸法が高さ4.4cm×幅15.2cm×奥行き22.9cm。本体質量が1.36kgと軽いのが特長。ポート数は1ポートあるいは2ポート。ホストPCとのインタフェースはGbEあるいはPCI Express(×1あるいは×4)。価格は3GbpsのSATAに対応させたときの最小構成で123万1,697円。

SAS/SATAプロトコル・アナライザ「U3051A」の外観

「U3051A」の解析画面の例(左上がスプレッドシートのウインドウ。ハンドシェークの状態を把握できる。その下がトランザクションのウインドウ。コマンドの種類と正常終了したかどうかが分かる。右上はフレームの詳細を示すウインドウ。最も下のウインドウは統計解析画面で、コマンドやフレームなどのレイテンシや転送時間などの最大値/最小値/平均値を把握できる)