Avago Technologiesの日本法人であるアバゴ・テクノロジーは、携帯機器の動作とナビゲーションを向上させることが可能となるタッチスクリーン・コントローラICを発表した。

同タッチスクリーン技術は、最大4つのタッチポイントの絶対座標検知が可能な相互静電容量技術を応用したマルチタッチ・コントローラで、他の静電容量検知技術によく見られるゴースト・ポイントが発生しないのが特長。

このマルチタッチ対応の静電容量タッチスクリーン・コントローラでは、レジスタによりユーザ設定可能な各種機能を揃えたことで、柔軟性を持ったオンスクリーン・ナビゲーションが可能なため、アプリケーション・ソフトウェアにあった設定の変更をはじめ、エンドユーザの操作性を向上させることができる。

また、500dpiの解像度によりジッタのないトラッキングが可能なほか、ホバー除去やパーム検出によりタッチ誤検出の防止、高解像度でタッチ部分が検知できるために画面の感度と精密度が高いこと、1秒あたり13インチのトラッキング速度によりゲームに求められる高速/高感度のスクリーン・ナビゲーションが可能であるといった特長を持つ。

さらに、組込製造が容易になるように設計されているため、タッチの感度調節、ノイズのチューニング、静電容量のバランス調整などが不要なほか、ロバスト設計により、ケーブルやプリント基板上への配置も柔軟に行えるようになっている。加えて最終モジュールの組み立て工程を簡素化するため、パネルの透明電極 (ITO) の破損「オープン/ショート」を検出する特許出願中のセルフテスト機能が組み込まれており、アプリケーションテストを別途用意する必要がない。このため、センサパネル・プロトタイプの変更が簡単に行えながら拡張性も確保することに成功しており、効率的な製品製造が可能となる。実装後、デバイスからパネルの整合性テストを実行することも可能だ。

このほか、カスタマイズおよびデバッグ用の設定可能レジスタがガラスおよびPETセンサパネル用に用意されているほか、カスタマの設計に合わせて静電容量タッチパネルが装備できる開発キット(ソフトウェアとセンサパネル設計ガイド)も用意されている。