死因は他殺と断定

6月25日に急逝したマイケル・ジャクソンの死因が強力な麻酔薬ディプリバン(一般名:プロポフォル)の過剰摂取であったことがわかった。体内からは致死量を超えるプロポフォルが検出されたという。検死官はこれをもって「殺人」と結論付けた。

容疑者はマイケルの専属医師、コンラッド・マーレイだ。マーレイ医師は睡眠薬を「ミルク」と呼んで常用するマイケルを薬物中毒者として扱っていた節があるという。普段から不眠に苦しみ、強い睡眠導入剤の投与を希望していたマイケル。マーレイ医師はそんなマイケルを心配し、「出来るだけプロポフォルではなく、もっと弱い薬で眠らせるよう心を砕いていた」と供述している。しかし、死の当日は他のあらゆる薬を試したもののマイケルは眠ることができず、とうとうプロポフォルを投与してしまった、という。

死亡までの数日間に一体なにがあったのか。捜査で明かになったマーレイ医師の行動を時系列で記す。

6月22日

マーレイ医師、マイケルに催眠鎮静剤ロラゼパムとミダゾラムに加え、25ミリグラムのプロポフォル投与。これでようやく入眠。

6月23日

前日の組み合わせからプロポフォルを除き投与。この日はこれで眠れたようだ。

25日(死亡当日)

  • 午前1:30 プロポフォル抜きで眠らせようとバリアムの10ミリグラムタブレットを投与するも、マイケルは眠れない。

  • 午前2:00 ロラゼパム2ミリグラムを注射。

  • 午前3:00 ミダゾラム2ミリグラムを注射。

  • 午前5:00 さらに2ミリグラムのロラゼパムを注射。まだマイケルは眠ることが出来ない。

  • 午前7:30 ミダゾラム2ミリグラムを注射。マーレイ医師はこのとき、「マイケルの脈を取りながら、ずっとベッドサイドで様子を見ていた」と主張している。

  • 午前10:40 まだ起きたままのマイケルに、リドカインで薄めたプロポフォル25ミリグラムを投与、間もなくマイケルは眠りに落ちるが、この間もマーレイ医師はマイケルのモニタリングを続けていたと話す。

  • 午前10:50 マーレイ医師、顔を洗うため洗面所へ。2分間ベッドサイドを離れる。戻ってくるとマイケルが呼吸をしていないことに気づき、オーバードゥーズの特効薬であるフルマゼニルを2ミリグラム注射した後心肺蘇生を試みる。携帯電話でマイケルの秘書に緊急事態であることを伝える。心肺蘇生の途中でマーレイ医師は階下へ下り、プリンス・マイケル1世を2階へ来させるようシェフに指示。その後マイケルのもとへ戻り、心肺蘇生を続けた。

  • 午後12:21 マイケルのスタッフ、アルベルト・アルヴァレズが911通報。救急隊員との会話はこちら。間もなく到着した救急車でマイケルは病院に運ばれた。

マーレイ医師の逮捕は時間の問題とされている。