Clutterプロジェクトは7月29日(現地時間)、オープンソースのGUIライブラリである「Clutter 1.0.0」をリリースした。ClutterプロジェクトはOpenGLをベースとしたリッチなGUI用ライブラリの開発を目指して発足し、現在は米Intelの支援を受けて進められている。このライブラリを利用することで、アニメーションに対応した高度なGUIを容易に構築できるようになるという。

ClutterのレンダリングはOpenGL/OpenGL ESを用いて行われるが、提供されるAPIによりレンダリングに関する細かな操作は完全に隠蔽されている。したがって開発者はOpenGLの複雑性を意識せずに高度なグラフィック機能を利用することができる。またPangoやGStreamer、Cairoをはじめとする各種オープンソースライブラリを内蔵することで、高機能なUIの作成を容易にしている。Clutter自身はC言語で書かれているが、PerlやPython、Ruby、C++、C#、Valaへのバインディング機能を有するなど、各種言語との親和性も高い。

Clutter 1.0.0はLinuxとWindows、Mac OS Xに対応。GNU LGPL 2.1に基づいて公開されており、公式サイトよりバイナリおよびソースコードをダウンロードできる。