米IBMは6月16日(現地時間)、企業ユーザー向けの新サービス「IBM Smart Business Cloud」でクラウド市場への参入を発表した。クラウドベンダとしては後発となるIBMのサービスだが、業務システムでのノウハウを活かした「Public」と「Private」の2種類のクラウドを用意し、用途に応じて使い分けられる点を特徴としている。
従来までのクラウドサービスは、Amazon.comを筆頭に、Google、Salesforce.comなど、サービス提供者の用意するデータセンターにプログラムやデータを置く形態が一般的だ。ユーザーはこれらサービスにインターネットを経由してアクセスし、無料または有償でアプリケーションを利用することになる。だが一方でデータ管理やセキュリティ上の理由でこうしたアクセス形態に抵抗を示す企業も少なくなく、特に大企業にとっては外部ネットワークへのトラフィックが大量発生することで回線負担となるケースもある。
こうしたなか、MicrosoftではWindows Azureでクラウドに参入するとともに、従来の"On-Premise"なインストールソフトウェアによる社内システム構築も含め、「ソフトウェア + サービス」の融合戦略を前面に押し出している。IBMが今回発表したSmart Business CloudはMicrosoft型のモデルを踏襲しており、IBMのデータセンター内からオンデマンドで"Public"なアプリケーションサービスを提供するとともに、企業内部に"Private"なクラウドを構築するサービスも用意し、さまざまなニーズに応える。
IBMでは、クラウド提供にあたって下記の3つのサービスメニューを用意している。またそれぞれのサービスについて、アプリケーション展開用のテスト環境やツールも用意されている。
IBMのデータセンター内に構築されたクラウドを利用する。標準的なアプリケーションがメニュー化されている。
プライベートなクラウドをユーザー企業のネットワークのファイアウォールの内側に構築するサービス。構築されたクラウドはIBMまたはユーザー自身で管理される。
ハードウェアとソフトウェアを組み合わせた統合型ソリューションで、ソフトウェアはクラウド運用向けに最適化されている。
これらクラウドサービスはアプリケーションの提供が主体だが、IBMでは同時にVirtual Desktopのソリューションも用意している。仮想化デスクトップをPublic CloudとPrivate Cloudのいずれかで管理する2種類のメニューがあり、ユーザーのニーズに応じて適時選択できる。
CloudならびにVirtual Desktopのそれぞれ2種類のサービスは発表同日より提供が開始され、CloudBurstを搭載したシステムの出荷は6月19日以降となる。詳細はIBM Cloudのページを参照のこと。
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