Zコーポレーション ジャパン 代表取締役 宇野博氏が概要について説明

Zコーポレーション ジャパンは、フルカラー3Dプリンタ「ZPrinter 650」を価格898万円で発売。発表会を開催した。

発表会場ではまず、代表取締役 宇野博氏が会社概要について説明。1994年に設立されたZコーポレーションは、全世界で累計5,000台以上の販売実績を持つ。3Dプリンタは主に、デザイン、テスト、パッケージ、マーケティングなどで活用されている。設計時に試作品をすぐに作成でき、形状、機能のエラーなどを早期に確認できる。明確な形状で提示できるため、マーケティングにおけるサプライヤーとのコミュニケーション時にもイメージの共有が可能となっている。

この中でもZPrinterシリーズは、他社に比べて5倍から10倍の高速プリントで早く形状が確認でき、他社の1/5~1/10と低コストかつフルカラーに対応した製品で、リアルにモデルを再現できることが特徴であるとした。

3Dプリンタの世界での販売台数は2007年度に4,000台弱程度。Zコーポレーションのシェアは27.6%で2位。ただし、安価で高速なフルカラーとして使用頻度は高く、消耗品やサポートなどを含めた売り上げではトップシェアとこと。Zコーポレーションのユーザーは製造業が約3割。教育、建設業が各約2割。他社は製造業が約8割程度を占め、教育、建設ではZコーポレーションがほぼ独占状態であるとした。使いやすさ、低価格がさまざまな市場を開拓できた理由としていた。

製造業を中心にさまざまな場面で商品開発をサポートしている

商品開発の期間短縮、コスト削減に役立つため、3Dプリンタ市場は急速に伸びている

3Dプリンタの中でも、Zコーポレーションは早く、低コスト、フルカラーで人気となっている

セールス&マーケティング マネージャの吉澤文氏。新製品の特徴を紹介

続いてセールス&マーケティング マネージャ 吉澤文氏が「ZPrinter 650」を紹介した。

Zコーポレーションでは、203×254×203mmのモデルが作成できるモノクロ機「ZPrinter 310 Plus」(298万円)、カラー機「ZPrinter 450」(598万円)、254×356×203mmの大型モデルが作成できる「Spectrum Z510」(798万円)の3機種がすでに発売中。「ZPrinter 650」は、510より大きな254×381×203mmまでのサイズに対応。さらに、いままでCMYのインクに加え、ブラックも採用し、よりリアルなカラーを実現している。このように510に比べると、約100万円でこれらの機能が手に入る。

「ZPrinter 650」の本体。今回は左側にあるPCを使用してデモを行った

また、前面のジョグダイヤルでほとんどの操作が可能。コンシューマー向けインクジェットプリンタ並みの操作性を持つ。もちろん、PCと接続することでより詳細な操作もできる。プリント時に使われるバインダー(粉末材料を固形化するために使用)はカートリッジタイプで、数秒で急速充填される。製造過程で残ったパウダー(粉末材料)の約80%までは自動的にリサイクルされる。

プリント解像度は600×540dpi。レイヤー厚は0.089~0.102mm、プリント族度は2~4レイヤー/分。パウダーは石膏ベースのものを使用。精度、強度が高いため3Dプリンタで約95%のユーザーが利用しているとした。650では利用できないが、主なパウダーとしてセラミックベース(鋳造時の型作製で使用)、でんぷんベース(仕上げでゴムのような素材になる)を紹介した。

対応ファイル形式は建築業界でよく使用されているSTLのほか、STLにカラー情報を付加したVRML、PLY、3DS、ZコーポレーションオリジナルのZPR。このZPRをさまざまなモデリングソフトから出力できるように取り組んでいくとした。

完成までには2~7時間程度かかるため、製造工程はビデオで紹介。他社製品では数日間かかっていたところ、大幅に短縮できている

石膏がベースになっているため、持ってみると重量感がある。これは、内部を空洞にして肉厚も薄くすることで軽量化できる。モデリング時にタイヤと本体に0.5mm程度のスキマを作ることで稼動させられる

建物のモデル。中まで精細に作られ、壁にも微妙な凹凸がある。たとえば屋根の部分にスキマを作ってモデリングすると屋根が外せるようにも作れる。中に家具を置くことも可能だ

プリント部分。この中で立体が作られる。下のダイヤルでほとんどの操作が可能

プリント中の状態。このような柄を0.1mm程度のレイヤーで重ねながら立体にしていく