ネットマーケティングを行うアイシェアは28日、Googleマップで8月に提供が開始された日本版「ストリートビュー」に関するアンケート調査結果を発表した。同結果によると、67.6%が「プライバシー侵害に不安」と回答したほか、58.0%が「犯罪に使われないか不安」と回答するなど、多くの人が何らかの不安を抱いていることが明らかになった。

全体の70.2%が「ストリートビュー」を「知っている」と回答

「ストリートビュー」は、Googleマップ上で指定した地点をパノラマ写真で表示し、地図の歩行者視点を提供するという機能。その場にいるかのように、マウス操作で360度全周囲を見渡せるほか、実際にパノラマ写真だけで道を進むといった使い方も可能。米国では2007年5月に公開されており、日本版では現在、東京、大阪など12都市について公開されている。

アイシェアでは同機能に関し、どの程度認知・利用が進んでいるかなどについて、今月19日~21日の期間中、同社の無料メール転送サービス「CLUB BBQ」の会員を対象にアンケート調査を実施。376人から有効回答を得た。

ストリートビューを知っているか聞いたところ、全体の70.2%が「知っている」と回答。「知っている」と回答した人に利用経験を聞くと、全体の65.9%が「利用した」と回答した。

今後、全国で見られるようになった場合に懸念されることを複数回答形式で聞いたところ、67.6%が「プライバシー侵害の不安」、58.0%が「犯罪に使われないか不安」と回答。次いで、「もし見せたくないものが映ったら削除申請できるか不安」が43.6%、「そもそも勝手に家が晒されることに遺憾」が37.0%だった。

いずれの項目も男性より女性のほうが不安と感じている比率が高いのが特徴で、中でも「プライバシー侵害に不安」と答えた女性は73.7%となり、男性の63.2%を10ポイント以上も上回る結果となった。

世代別では年代が低いほど不安を感じている比率が高く、「プライバシー侵害に不安」と回答したのは20代が77.8%だったのに対し、30代は67.2%、40代は63.3%だった。

また、ストリートビューの便利な使い方などについて聞いたところ、「旅先や未知の訪問先の下見や道案内」のほか、「いながらにその場所を訪れた気分になる」といった娯楽的な利用法もあった。一方、「使い方がわからない」といった率直な意見も多かった。