日本IBMは22日、ブレードサーバ向けのシャーシ「IBM BladeCenter S」を12月18日より出荷すると発表した。一般的に用いられる100V電源に対応しており、おもに中小企業のオフィス内での利用を想定している。

本製品は、高さ7Uのラックマウント型のブレードサーバ向けシャーシである。最大6枚のブレードサーバ、4つまでのネットワークスイッチモジュール、12台までのHDDを搭載できる。2つの電源モジュールを標準で備えており、最大4つまで拡張可能。そのほか、4つの冷却用ブロアを標準で装備している。なお、本製品はRAID 0/1/10に対応している。

HDDには、容量300GBのSerial Attached SCSI(SAS)対応品と、750GBのSerialATA(SATA)対応品が利用できる。SATA対応HDDのみで構成した場合の容量は合計で9TB、SAS対応HDDのみの場合は合計3.6TBとなる。また、SAS対応HDDとSAS拡張カード、SASコネクティビティモジュールを利用することにより、SAN(Storage Area Network)に似た機能である「SASゾーニング」が実現できる。これにより、SAS対応HDD群をストレージモジュールとみなし、その容量を複数のブレードサーバに割り当てることができる。また、容量の割り当てなどを用意に行うためのテンプレートも提供される。

本製品の最大消費電力は3,500W。最小構成価格は40万9,500円。

そのほか同社は、本製品を1台搭載できる専用のラック「IBM BladeCenter オフィス・レディー・キット」を開発する予定であるという。このラックを利用することで、外付けの無停電電源装置(UPS)やストレージライブラリを格納することができる。また、防塵対策にもなる。ラックには静音装置が装備されており、サーバの稼動音を軽減でき、システムノイズを60dbまで抑えることができるという。