5日(米国時間)、The CodehausにおいてMVELの最新版となる「MVEL 1.2」が公開された。MVELはJavaベースのアプリケーション向けに開発された強力な式言語実装。OGNLとよく似た言語で、提供している機能も同じようなものだが、OGNLと比較して動作がきわめて高速だという特徴がある。

MVEL 1.2は多くの機能が追加されたメジャーアップデートリリース。キャッシュの必要性を削減した高速なランタイム実装、型変換APIの改善、ラインデバッガAPIの導入、インライントランスパレントJITバイトコードコンパイラの提供、きわめて高速なリフレクションベースのオプティマイザの導入、プリコンパイルやキャッシングを実施しなくとも効率よく実行できるインタプリタの実現、シンタックスの改善、Pythonスタイルのクラス/関数リファレンスの実現、コンパイラの最適化など、多くの面で機能追加と改善が実施されている。

MVELは省サイズ、軽量で高速であり、しかもその表現方法がよりシンプルであるように工夫されている。OGNLと比較して表現のシンタックスはシンプルだ。プロダクトはApache License Version 2.0で提供されているため採用もしやすい。OGNLを使っている場合でパフォーマンスの向上を狙いたい場合はMVELを検討してみてほしい。