産業用情報端末機器の開発などを行う日本テクトは、動画再生が可能なCPUボード「シングルボードコンピュータNT-7004」を今月20日に発売する。x86アーキテクチャをとるVIA製の組み込み向けCPU「VIA Eden ULV」(最大動作周波数は1.5GHz)を搭載。チップセットには、グラフィック機能を備えたVIA製の「CX700M」を採用している。ATM端末やKIOSK端末、産業用コンピュータなどで利用できる。

動画再生が可能なCPUボード「シングルボードコンピュータNT-7004」の外観 - メカニカルな故障や発熱を抑えられるファンレスおよびディスクレス設計となっている。システムを安定稼動させるためのOSのカスタムポーティングサービスも提供

本製品は、発熱やメカニカルな故障を防ぐため、ファンレスおよびディスクレス設計となっている。ストレージにはHDDではなく、CF(コンパクトフラッシュ)を利用する。メインメモリとして、DDR2 SODIMを1Gバイトまで搭載可能。インタフェースとしては、RS-232-C(4ポート)、USB2.0(6ポート)、Ethernet(2ポート)、LCD、IDE、SerialATA、CFカードスロット、DIMM、オーディオ出力、アナログRGB出力、PCI(オプション)を備えている。LCDインタフェースは、VGAからSXGA(2チャネル対応)までをサポートしている。またCMOSも対応。そのほか、 LCDバックライト専用の電源(調光機能付き)などもオンボードで搭載している。

外形寸法は210(L)×143(W)×30(H)mmと5ンチベイ程度の大きさとなっている。動作温度範囲は0~60℃。電源電圧は12V(DC)の単一電源である。対応するOSは、Windows XP Embedded、Windows XP Professional、Linux。鉛フリーはんだを使用しており、RoHS指令に対応している。なお、同社ではシステムを安定稼動させるため、開発するシステムの機能に応じたWindows XP EmbeddedとLinuxのカスタムポーティングサービスも提供する。ポーティングには、約2週間ほど掛かるという。