韓国のSamsung電子は、同社の50nmプロセスで製造した1GビットのDDR2 DRAMが米Intelから認証を受けたと発表した。

Intelから認証を受けた50nmプロセスを採用した1GビットのDDR2 DRAM

このDDR2 DRAMは、Samsung電子が2006年10月に開発したものである。50nmプロセスのDRAMがIntelからの認証を受けるのはこれが業界初になるという。これにより「DDR2の製品中では最高速度」(Samsung電子)となる800Mbps製品において、量産できる製品レベルを確保したことが認証されたことになった。このほかにも、現在Samsung電子における主力量産プロセスとなっている80nmプロセス品に比べて生産性を2倍程度向上させることが可能だという。実際に量産されるのは2008年上半期となる予定。

Samsung電子は2007年3月から「業界で初めて」(Samsung電子)60nmプロセスを採用した1GビットのDDR2 DRAMの量産を開始したばかりである。そのほか、70nmおよび80nmプロセス品についてはすでに量産しているなど、この分野においては以前から市場の先頭を走ってきた。

特に「2007年下半期のDRAM市場は、MicrosoftのWindow Vistaがコンシューマ向けのパソコンだけでなく、企業用パソコンまで本格採用され、メインメモリの容量増加と高性能化が加速する」とSamsung電子が述べるように、2007年は環境的な要因によってメモリ需要の増加に大きな期待をかけている。そんな中で獲得した今回の認証は、同社にとってメモリ事業の大きな弾みになることは確実だ。

Samsung電子では今後、DDR2 DRAMだけでなく、DDR3やグラフィック、モバイルなど、あらゆる分野でDRAM製品を拡大適用していくという。