マウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」から、16型液晶ディスプレイを搭載した高性能ノートPC「DAIV R6-I7G60SR-A」が登場した。

PCの頭脳に当たるCPUだけでなく、描画処理を担うグラフィックスの性能も高く、動画エンコードやCAD設計のような負荷がかかる処理も快適にこなせるのが特徴。ディスプレイの品質も優れており、一般的な液晶では再現が難しい鮮やかな色や繊細な色味を正確に表現できる。

クリエイティブ用途だけでなく、オンライン会議やオフィス作業などの日常使いから動画視聴やゲームなどのエンタメまで幅広く対応可能で、汎用性に優れた高性能なノートPCを探している人にも注目してほしい1台だ。

  • マウスコンピューターのクリエイター向けノートPC「DAIV R6-I7G60SR-A」

今回は、その実機を試す機会を得たので、外観や使い勝手、パフォーマンスなどを詳しく紹介していこう。

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使いやすさに配慮したデザインを採用

マウスコンピューターの「DAIV」は、「クリエイターによる、クリエイターのためのPC」というコンセプトで開発されているPCブランドだ。イラスト制作や写真編集などの比較的ライトな作業から、CADやCG制作、動画編集などの高負荷な作業まで、幅広い用途に対応するモデルがラインナップされている。

クリエイター向けとはいっても、特殊なOSやインタフェース規格が採用されているわけではなく、一般的なPCと変わらない使い方ができる。OSはWindows 11 Homeだし、USBやHDMIなどの汎用的な端子も搭載されている。“クリエイターが求める性能や使い勝手を追求したPC”ではあるが、もちろんクリエイター以外のユーザーが使うことも可能だ。実際、一般ユーザーの人気も高く、性能を求めるベテランユーザーからは特に大きな支持を得ている。

「DAIV R6」は、そんな「DAIV」のなかでもパフォーマンスを重視したシリーズ。CPUやグラフィックスなどの違いによって複数モデルが用意されているが、今回紹介する「DAIV R6-I7G60SR-A」はラインナップのなかでは標準的な構成のベースモデルとなる。とはいえ性能は高く、普段使いから小規模なCADや4K以上の高解像度動画編集まで、幅広い用途に対応できる。

製品は16型ノートPCとしては標準的な大きさで、幅が361mm、奥行きが259mmで、厚みが27.5mm、質量が約2.37kgとなっている。据え置きでの使用を想定したサイズ感で出先への持ち運びには適していないが、屋内で場所を移動して作業をしたいときなどに持ち運ぶことは十分可能だ。

  • シルバーとブラックを基調にした高級感あるデザインを採用

本体カラーはシルバーとブラックのツートンで、シンプルながら上質さや高級感を感じさせるデザイン。よく手が触れる天板やパームレスト部に光沢感を抑えたシルバーを採用しており、ホコリや指紋などがつきにくく目立ちにくくなっている。

  • ベゼルがブラックで狭額縁デザインのため、作業時に画面に集中しやすい

ディスプレイ周りはブラックで統一されており、左右のベゼルは実測で7mm前後と非常に細い。そのためベゼルが目につきにくく、作業しているときも画面に集中しやすく感じた。また画面の横に紙の資料などを並べて参考にしながら文書をまとめるようなときも、視線の移動が少なくてすみ、作業効率を上げやすかった。

  • ディスプレイ上部には200万画素のWebカメラとデュアルアレイマイクを搭載している

ディスプレイ上部ベゼルにはWebカメラとデュアルアレイマイクが内蔵されており、オンライン会議やビデオ通話などに利用することができる。カメラの画素数は約200万画素でフルHD(1,080p)での撮影が可能。HD(720p)対応カメラに比べて、より高精細でディテールまで伝えられるのでライブ配信などにも使いやすい。

インタフェースは、本体背面にLAN、HDMI、電源、USB 3.1端子(Type-C/DisplayPort Alt Mode対応)が、左側面にUSB 3.0(Type-A)、ヘッドホン出力/ヘッドセット端子が、右側面にUSB 3.1(Type-A)、USB 3.1(Type-C/USB Power Delivery対応)が搭載されている。

  • 本体背面にはLAN、HDMI、電源、USB 3.1端子(Type-C/DisplayPort Alt Mode対応)が搭載されている

  • 本体左側面にはUSB 3.0(Type-A)、ヘッドホン出力/ヘッドセット端子が搭載されている

  • 本体右側面にはUSB 3.1(Type-A)、USB 3.1(Type-C/USB Power Delivery対応)が搭載されている

電源やLAN、映像出力などの抜き差しの頻度が少ない端子を背面に配置するなど、据え置きでの使いやすさやケーブルの取り回しやすさを配慮した設計になっているのが好印象だ。

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色再現性に優れたWQXGAディスプレイやテンキー付きキーボードを搭載

ディスプレイは画面サイズが16インチで、解像度がWQXGA(2,560×1,600)、アスペクト比が16:10というスペックだ。

一般的なフルHD(1,980×1,080)に比べて画素数が約2倍で、そのぶん画像や映像を精細に表示することができる。また、アスペクト比が16:9のディスプレイよりも縦の情報量が多いため、上下方向のスクロールの頻度を減らして効率を上げることが可能だ。

  • 16型WQXGA(2,560×1,600)液晶ディスプレイを搭載する。リフレッシュレートは240Hzで、マウスポインターやスクロールの動きも残像感が少なく見やすい

動画編集の際も縦の表示領域に余裕があるため、Windowsのタスクバーなどに邪魔されずプレビュー画面を大きく表示できるのが便利。同様にアプリのツールバーやブラウザのタブなども邪魔になりにくく、Webの閲覧や文書作成も快適に行える。

  • Windowsのタスクバーを表示した状態でもプレビューを表示するスペースを広く取れるため作業しやすい

クリエイター向けということもあって液晶の色再現性は高く、デジタルシネマ向けの規格であるDCI-P3で約100%を実現しているのも魅力的なポイント。PC向けの標準規格であるsRGB比100%のディスプレイよりも再現できる色の範囲(色域)が広いため、一般的なノートPCの画面では地味な発色になりがちな鮮やかな色も正確な色味で表示して確認することができる。

加えて、明暗差の大きな映像をリアルに表現するための技術であるDolby Visionにも対応しており、対応コンテンツを臨場感たっぷりに楽しむことが可能。リフレッシュレート(1秒間に画面を書き換える回数)は、一般的な液晶の60Hzの4倍に相当する240Hzを実現している。

動画編集やゲーム制作などに携わるクリエイターはもちろんだが、動画ストリーミングサービスや、動きの激しいゲームを楽しみたいときなどにもメリットが大きい。また高リフレッシュレートのおかげでマウスポインターやスクロールの動きも残像感が少なく見やすいので、目の負担を減らしたいユーザーにもおすすめできる製品だ。

キーボードは、キーピッチが約19mmとゆとりがあり、キーストロークも約1.3mm確保されていてタイピングはかなりしやすい。テンキーが標準装備されており、表計算ソフトなどで数値入力がしやすいのも評価できる部分。

キーボードバックライトはRGB LEDが採用されており、プリインストールされているユーティリティ「Control Center」で好みの色や明るさにカスタマイズすることができる。用途や利用シーンに合わせてバックライトの色を変更すれば、気分転換やモチベーションアップなどにも役立ちそうだ。

  • テンキーを標準搭載したキーボード。RGBバックライトが搭載されており、好みの色で光らせることができる

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第13世代CoreプロセッサーとRTX 40シリーズの採用で高負荷な処理も快適

今回試した「DAIV R6-I7G60SR-A」は、CPUが第13世代のIntel Core i7-13650HXプロセッサー、グラフィックスがGeForce RTX 4060 Laptop GPU、メモリが16GB(8GB×2/デュアルチャネル/DDR5-4800)、ストレージが500GBのM.2 SSD(NVMe Gen4×4)という構成だった。

Intel Core i7-13650HXは、高性能なPコアを6つ、高効率なEコアを8つ搭載したプロセッサー。本製品のようなクリエイター向けノートPCやゲーミングノートPCのように、CPUパワーが求められる製品に搭載されることが多い。コア数が多いことからも推測できるように、複数のタスクを同時に処理するマルチタスク性能が高く、オンライン会議をしながら議事録を作成したり、動画エンコードをしながら画像編集ソフトでサムネイルを作成するような場合でも快適に動作すると思われる。

また一般的なノートPCは描画処理にCPU内蔵のグラフィックス機能(GPU)を利用することが多いが、本製品には描画処理を高速化するグラフィックスボード「GeForce RTX 4060 Laptop GPU」が別途搭載されている。そのため動画編集はもちろん、ある程度重いゲームも快適に楽しめることが期待できる。実際のところはどうなのだろうか?

そこで、まずベンチマークソフト「PCMark 10」を実行してPCの総合的なパフォーマンスをチェックしてみた。

PCMARK 10
総合スコア 7629
Essentials 9912
Productivity 9946
Digital Content Creation 12224
  • 「PCMark 10」の結果

快適さの目安となるスコアは、基本性能を示すEssentialsが4100以上、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが4500以上、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450以上。本機はいずれも倍以上という高いスコアで、ブラウジングやオンライン会議などの日常使いはもちろんのこと、Officeアプリを使った文書作成や、画像・動画編集などの負荷の高い処理も快適に行えることがわかる。

次にグラフィック性能を測るため「3DMark」も試してみた。

3DMARK Time Spy
Time Spy score 10839
Graphic score 10403
CPU score 14224
3DMARK Fire Strike
Fire Strike score 24647
Graphic score 27538
Physics score 31496
Combined score 11663
  • 「3DMARK Time Spy」の結果。Apex LegendsならWQHD(2,560×1,440)解像度でも130fps以上のフレームレートで快適にプレイできる判定になった

  • 「3DMARK Fire Strike」の結果。Apex LegendsならWQHD(2,560×1,440)解像度でも125fps以上のフレームレートで快適にプレイできる判定になった

結果、人気のApex Legendsなどのバトルロイヤル系ゲームもWQHD(2,560×1,440)解像度かつ120fps以上のフレームレートで快適に遊べるレベルの性能だった。

このほか「CrystalDiskMark」でストレージの性能も測ってみた。試用機にはPCIe Gen4×4接続のSSDが搭載されていたが、シーケンシャルリードが5400MB/s超と非常に高速。実際、OSやアプリの起動も速くキビキビと動作した。

CrystalDiskMark
1M Q8T1 シーケンシャルリード 5435.90
1M Q8T1 シーケンシャルライト 2778.78
1M Q1T1 シーケンシャルリード 2510.58
1M Q1T1 シーケンシャルライト 1132.90
4K Q32T1 ランダムリード 452.71
4K Q32T1 ランダムライト 619.92
4K Q1T1 ランダムリード 50.12
4K Q1T1 ランダムライト 125.64
  • 「CrystalDiskMark」の結果

さらに実作業での使いやすさを検証するため、オンライン会議や文書作成、クリエイティブ系アプリを使った作業も試してみた。

まずオンライン会議では、複数人での会議や、会議をしながらの議事録の作成、資料の画面共有、バーチャル背景の適用など、いずれももたつきを感じることなく行うことができた。Webブラウザのタブを10個開いたうえで、バーチャル背景を利用しながらオンライン会議を行い、同時にWordで議事録を取るようなマルチタスクもサクサク快適に実行することが可能だった。

次に、Adobe Lightroom ClassicにRAW画像ファイルを100枚読み込み、現像処理して書き出しが完了するまでの時間を計測してみた。

Adobe Lightroom Classicでの処理時間
RAW現像 44秒

※内蔵ストレージにコピーした20MピクセルのRAW画像ファイル100枚を読み込み、現像処理して書き出しが完了するまでの時間を計測

20Mピクセル程度のRAW画像なら、1枚あたり1秒もかからずに現像できることがわかる。これくらいサクサク処理できると、JPEGに比べてハンドリングがめんどうなRAWでも気軽に扱うことが可能だ。

続いて、Adobe Premiere Proで動画の変換にかかった時間を計測してみた。5分10秒の動画(4K/60fps/H.264)を用意し、プリセットを切り替えながらその変換時間を計測してみた。

Adobe Premiere Proでの処理時間
プリセット 変換時間
高品質 2160p 4K 3分00秒
高品質 1080p HD 2分37秒
高品質 720p HD 2分28秒

結果を見ると、動画エンコードのような負荷の高い処理もあまり待つことなく完了してしまうことが分かる。

実際に編集作業をしていてもプレビューがカクついたり、動作がもたついたりすることは少なく、ストレスを感じることはほとんどなかった。また本体に3つのファンを搭載して冷却効率を上げていることもあってか、長時間負荷のかかる作業をしていてもパフォーマンスが落ちにくく、動作が安定しているのも印象的だった。

  • Adobe Premiere Proで動画編集をしているところ。フルHDはもちろんだが、4K動画でも快適に作業することができた

高性能なCPUやグラフィックス、強力な冷却機構を搭載した本機は、写真編集はもちろんだが、高解像度の動画編集の際も力強い味方になってくれるといえそうだ。

お得な左手デバイスセットモデルや高性能モデルも用意

これだけ充実した機能を搭載する「DAIV R6-I7G60SR-A」だが、マウスコンピューターのWeb直販では249,800円(税込)~で販売されており、その性能の高さやディスプレイ品質を考えればコストパフォーマンスは良好だ。

直販サイトでは構成をカスタマイズして注文することも可能で、たとえばメモリは最大64GBまで搭載可能で、ストレージは驚異の最大2TB×3基=6TBまで内蔵することができる。必要に応じてスペックアップできるのは、BTOパソコンならではのメリットといえるだろう。

なお、直販サイトでは

「DAIV R6-I7G60SR-A(3Dモデリング向けセット)」(254,800円~/税込):同製品に左手キーボード「Razer Tartarus V2」とBluetoothマウス「logicool M240 Silent Bluetooth Mouse」をセットにしたモデル。

「DAIV R6-I7G60SR-A」(279,800円~/税込):メモリを32GB、ストレージを1TBに増量したモデル。

「DAIV R6-I9G70SR-A」(319,800円~/税込):CPUをCore i9-13900HXに、グラフィックスボードをより高性能なGeForce RTX 4070 Laptop GPUにしたモデル。

……なども用意されている。

写真や動画編集などを快適に行いたいというクリエイターや、負荷の高い処理も楽々こなせる高性能なノートPCがほしいというユーザーは、用途や利用シーンに合わせて検討してみてはいかがだろうか。

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  • 高性能なノートPCを求めるすべての人におすすめできる「DAIV R6」シリーズ

■主なスペック

製品名 DAIV R6-I7G60SR-A
CPU Intel Core i7-13650HX プロセッサー
(14コア[Pコア×6、Eコア×8]、20スレッド、最大4.90GHz)
メモリ 16GB DDR5-4800 DIMM(8GB×2、最大64GB)
SSD 500GB(M.2 PCIe Gen4 x4接続)
チップセット Intel HM770
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU
OS Windows 11 Home 64ビット
LAN 有線LAN(背面×1、1000BASE-T)
インタフェース USB Type-A 3.0(左×1)、USB Type-A 3.1(右側面×1)USB Type- C 3.1(背面×1 ※画面出力対応、右側面×1 ※USB Power Delivery入力対応)、HDMI(背面×1)、ヘッドフォン出力/ヘッドセット(左側面×1)
サイズ 本体:約361×259×27.5mm(突起物は含みません)
重量 約2.37kg
価格 249,800円(税込/送料別)~

[PR]提供:マウスコンピューター