1929年、日本で初めて超硬合金の開発を成功させたタンガロイ。製造業の現場では必要不可欠となる切削工具の製造と販売を行う同社は、2015年10月21~24日の4日間にわたり開催された「メカトロテックジャパン2015(MECT2015)」に出展。「独創的な高性能次世代工具の紹介」をテーマに、さまざまな新製品の展示を実施した。

高能率加工が可能な工具による「工程全体のコスト削減と生産性向上」を提案する同社が、今回のMECT2015で伝えたかったメッセージは何か。その本心を同社営業本部 中部支店 支店長である和田健二氏に語っていただいた。

株式会社タンガロイ
営業本部 中部支店 支店長 和田健二氏

常に新しいものを生み出し続けることがモットー

タンガロイは、2008年には世界屈指の金属加工メーカーであるIMC(International Metalworking Companies)の一員となり、日本国内のみならず海外に向けても幅広い展開を進めている。

MECT2015における同社のブースは、色鮮やかな赤で統一。和田氏によると「展示会などでは、全世界共通でテーマカラーを赤に統一している」とのことだ。 今回のMECT2015にて、同社が主に展示した製品は次の5点。

  • 高圧クーラント対応ホルダ タングジェット
  • 旋削加工用工具 ドゥーミニターンシリーズ
  • 仕上げ加工用ボールエンドミル タングファインボール
  • 高精度直角肩加工用カッタ タングトライ
  • 深穴加工用工具 タングドリルトライ

なお、これらの展示は全て発売間もない新製品である。「決してMECTに合わせて新製品を開発しているわけではなく、私たちは常に新しいものを開発し続け、完成後すぐに市場に提供することをモットーとしているので、結果的に新製品の展示が多くなります。」(和田氏) ちなみに、2010年からの5年間でタンガロイが発表した新製品の数は約80点。単純計算で年に15点以上の新製品を開発していることになる。

テーマカラーの赤で統一されたタンガロイのブース

トータルツーリングによるコスト削減と生産性向上を提案

当然のことではあるが、工具は長く利用するほどコストがかからずに済む。そのため長寿命の工具はコスト削減策としても人気が高い。ただ、そこに着目しているだけでは、効果的なコスト削減にはつながらないと和田氏は語る。「もちろん、長寿命であることは重要な要素の一つです。ただ、工具にかかるコストは全体工程の3%程度と言われています。つまり、長寿命の製品で工具コストを半減しても、全体工程では1.5%を削減したに過ぎません。劇的なコスト削減を実現するためには、より早く、より効率的な工具を利用して加工能率を向上させる方が、はるかに効果的です」(和田氏)

なお、加工能率を上げるためには、ドリルやカッターなどの工具だけではなく、それらを工作機器に保持するための「ツーリング」も重要な存在となる。「私たちは、工具はもちろん、旋削・転削・穴あけ、それぞれの加工に利用できるツーリングを提供しています。このトータルツーリングが可能である点は、大きな特徴といえます。」(和田氏)

医療用部品加工ツーリング

世界中の企業と共にものづくりの改革を目指すタンガロイ

「切る・削る・(穴を)あける」工程の効率向上のために、画期的な新製品を提供し続けるタンガロイ。現在、タンガロイが提供する工具やツーリングは多種多彩だ。「ただ最近は、製品をそのまま利用していただくよりも、お客様のご要望や作業工程に合わせて工具をカスタマイズするケースが増えてきています」(和田氏)

昨今の、製造業における現場では、より精密に、より効率よく作業するために、常に改善が求められている。となると、既製品のままでは改善のための変化に対応できないことになる。また、それらの変更を工具ごとに行っていては効率が悪くなる。「単純に、既存の製品をご提供するというだけでは、お客様の生産性向上にはつながりません。全体の工程をトータルで検討して、互いに意見を交わし課題を解決していく。それの繰り返しです。」(和田氏)

今回のMECT2015では、開催地が愛知県という土地柄もあり、自動車関連企業のエンジニアたちが多く来場していた。そのため質問や相談も具体的なものが多く「中には図面を持参してどこまでできるかを尋ねてきた方もいらっしゃいました」(和田氏) それを裏付けるかのように、説明員と長時間にわたって話し込むエンジニアの姿がブースの各所で見受けられた。

製品説明に耳をかたむける来場者

タンガロイが提供している切削工具の世界はニッチな分野である。だが、この切削工具がなければ、日本のみならず世界のものづくりが成り立たない。同社では関係企業との打ち合わせの際に、現場のエンジニアだけではなく、技術部門の責任者や経営者が参加するケースもあり、高いレベルで内容の濃い議論を行うことが多い。つまり、ただ参加するだけではなく、常に当事者意識を持って仕事に取り組む姿勢が求められる。

和田氏いわく「重要な役割を担っている責任も実感しますが、同時にやりがいも感じます」とのことだ。ものづくりの世界は、こういう姿勢があるからこそ常に進化し続けることができるのだろう。

なお、当日のブースにて展示された製品の詳細については、以下のURLを参照していただきたい。 常に独創的な新製品を提供し続けるタンガロイ。世界のものづくりを支える日本企業の雄として、今後の活躍にも期待したい。

<製品URL※PDFが開きます>
* 高圧クーラント対応ホルダ タングジェット
* 旋削加工用工具 ドゥーミニターンシリーズ
* 仕上げ加工用ボールエンドミル タングファインボール
* 高精度直角肩加工用カッタ タングトライ
* 深穴加工用工具 タングドリルトライ

(マイナビニュース広告企画:提供 株式会社タンガロイ)

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