TSUKUMO(ツクモ)のBTO PC「eX.computer」のノートシリーズに、新ラインナップとなる「N1500J」シリーズが登場した。最新のCPUを搭載して59,980円からという低価格が最大の特徴だが、ローコストモデルの枠にとどまらない質感と使い勝手を実現しており、価格以上の満足感を得られる製品になっている。

eX.computer note N1500Jシリーズのエントリーモデル「N1500J-300/E」

今回は、Core i3を搭載したエントリーモデル「N1500J-300/E」の実機に触れ、その実用性をチェックしてみよう。

15.6型ノングレア液晶とスリムボディが魅力

eX.computer note N1500Jシリーズは、フルワイドXGA(1366×768ドット)表示に対応した15.6型の液晶ディスプレイを搭載するノートPCだ。テンキーやDVDドライブも搭載したフルサイズの据え置き型ノートで、家庭やオフィスのメインマシンとして使える余裕のあるサイズになっている。

テンキーやDVDドライブも搭載するフルサイズノート

このサイズのノートPCは、PC市場全体の中で最も売れ筋となっており、各社が激しい競争を繰り広げているカテゴリだ。そのため低価格の製品が多数出回っているが、15型の低価格ノートというと、いかにもコストダウンを優先したという雰囲気が漂う安っぽい機種も少なくなかった。例えば、設計や製造を容易にするため、分厚く見栄えの悪いボディを使用していたり、操作のフィーリングが悪くストレスフルなキーボードやタッチパッドを採用していたりと、所有・使用の満足感という面では低いレベルにとどまる製品は、現在においても散見される。

それに対して今回のN1500Jシリーズは、折り畳み時でも厚さ25.4mmとジャスト1インチに収まるボディを採用しており、コストダウンという雰囲気は感じさせない。このサイズのノートは、外へ持ち出すことはあまり想定されておらず、基本的には家庭内や社内で使用するものなので、本体の薄さは実用性にはそれほど影響しないかもしれないが、机上で常に視界の一部を占めるものだけに、スリム&フラットであるに越したことはない。また、電源ボタンも白色LED光源のランプを兼ねる洒落たデザインを採用するなど、シンプルな中で見栄えも考えられた仕上げになっている。

天板とパームレスト部分は光沢仕上げ。細かいドット柄の上に透明層があり、立体感のある風合いになっている

白色LED光源のランプを搭載した電源ボタン。手前側には光があまり漏れないようになっているので、まぶしさを感じることもない

液晶ディスプレイは、周辺光の映り込みが少ないノングレアタイプのパネルを使用している。ノングレアパネルは画面の表面で光が拡散するため、光沢タイプのパネルに比べると、色の鮮やかさやコントラストなどはどうしても不利になる。しかし、照明や窓から差し込む光なども気にならず、長時間の使用でも目が疲れにくいというメリットがあるため、特にベテランユーザーからは実用性の高いパネルとして、このところ再評価されているようだ。家電量販店の店頭などでノートPCを見ると、色の鮮やかさが目立つ光沢タイプのパネルがまだまだ主流だが、TSUKUMOのノートPCはすべての機種でノングレアタイプを採用しており、より通好みの製品になるよう性格付けが行われているということができるだろう。

価格を抑えるため解像度は1366×768ドットとなっており、フルHDのディスプレイに比べると精細感はワンランク落ちる。ただ悪いことばかりではない。従来開発されたWindows用ソフトにはDPIの変更を想定していない設計のものも多く、文字を大きく表示するためにOSのテキストサイズ設定を変更すると、文字の一部が表示領域からはみ出て読めなくなってしまう、という不具合がしばしば発生する。その点、15.6型で1366×768ドットという解像度であれば、デフォルト設定でも文字やボタンなどが十分大きく表示されるので、閲覧性・操作性が確保される。

Core i3/i5/i7の3モデルを用意、Windows 7で企業利用にも対応

今回試用しているN1500J-300/Eは、Core i3-4000M(2コア、動作周波数2.4GHz)を搭載するエントリーモデルだが、上位機としてCore i5-4200M(2コア、動作周波数2.5GHz/ターボ・ブースト機能利用時最大3.1GHz)を搭載する「N1500J-510/E」(65,980円)、Core i7-4702MQ(4コア、同2.2GHz/最大3.2GHz)を搭載する「N1500J-720/E」(79,980円)が用意されている。いずれも、コードネーム"Haswell"で呼ばれるインテルの最新世代のCPUだ。N1500J-300/EとN1500J-510/Eの価格差は6,000円とそれほど大きくないので、ある程度のスペックも求めたいというユーザーには、Core i5モデルの買い得感のほうがより高いかもしれない。

それ以外の仕様は3モデル共通で、メモリ4GB、HDD 500GB、DVDスーパーマルチドライブ、IEEE802.11b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0などを搭載する。このうちメモリとHDDはBTOオプションで注文時の増量が可能となっており、メモリは8GBまたは16GB、HDDは1TBが選択肢として用意されている。

OSはWindows 8.1と同Proに加え、Windows 7のHome PremiumまたはProfessionalが選択できる(いずれも64bit版)。Windows 8.1無印とWindows 7 Home Premium、Windows 8.1 ProとWindows 7 Professionalは同価格なので、7と8.1は純粋に好みや用途に合わせて選べばいい。特に、ビジネスユースではWindows 7の需要がまだまだ根強いため、追加コストなしで7を選択できるのはメリットといえるだろう。そのほか、Office Personal 2013(Word/Excel/Outlook)またはOffice Home and Business 2013(Personal+PowerPoint/OneNote)も追加できる。