ギガバイトの「G1.Sniper」シリーズといえば、高耐久性、優れた電源効率、高品位なオーディオ機能などを搭載したゲーミングPCに最適化されたマザーボードだ。これまで、インテルプラットフォーム向けには何種類か用意されていたが、AMDプラットフォーム向けの製品はなかった。ところが、そのG1.SniperシリーズにAMDプラットフォーム向けのマザーボード「G1.Sniper A88X」が登場。ここでは、その1枚を軸にマシンを1台組み立ててみる。

今回の自作PCのベースとなるソケットFM2+対応のG1.Sniper A88X。ギガバイトの高耐久思想「Ultra Durable 4 Plus」に準拠。高品位オーディオ機能「AMP-UP」にも対応している

自作に使ったパーツ群。PCケースはシンプルながら多彩な機能が用意されたIn Winの「IW-BWR143B」。軽量で持ち上げやすく、内部パーツにもアクセスしやすいことから、頻繁にメンテするユーザーの評価が高い

CPUとメモリを取り付けて自作の下ごしらえ

パソコンを自作する際、まずはマザーボードにCPU&CPUクーラー、そしてメモリを取り付けるのが、作業の定番だ。この際に気をつけなくてはならないのは、CPUの取り付け方向を間違わないことと、CPUクーラーの電源ケーブルを忘れずに接続しておくこと。また、メモリを挿す方向にも気をつけよう。

まずはCPUソケットのレバーを上げ、CPUに印刷された「▼」マークとソケットに刻まれた「▼」マークを合わせてセット。間違っていなければ、CPUがスポッとソケットにはまるはずだ。あとはレバーを下げて固定する

続いてCPUクーラーの取り付けに移る。まずは、クーラーのレバーのないほうのフックをリテンションに引っかけ、次にレバーのあるほうのフックをリテンションにかける。両方のフックがかかったのを確認したらレバーを倒して固定。最後にCPUクーラーのケーブルをマザーボードの「CPU_FAN」コネクタに接続しておく。メモリはまずスロット両端のフックを開き、モジュールの切り欠きとスロットの仕切りを合わせてグッと押す。フックがカチャッとはまればOKだ。モジュールを2枚取り付ける際は、同じ色のスロットを利用しよう

CPUとメモリの取り付けが終わったら、マザーボードをPCケースに固定する作業に入る。ただし、今回使用したPCケースは電源ユニットがついていないので、ユニットをあらかじめ取り付けておこう。そしてもう一つ確認しておきたいのが、PCケースのフロントパネルから延びるケーブル類とマザーボードのコネクタのチェック。コネクタが非常に小さい上、間違えて挿してしまうとボタンを押しても電源が入らなかったりLEDが光らなかったりすることがある。PC自作においてもっとも神経を使う箇所といえるだろう。あらかじめフロントパネルから延びるケーブル類をマザーボードに接続してからPCケースに入れたほうが無難だ。PCケースに入れてからこれらのコネクタ類を接続する場合も、予行演習としてPCケース外で一度接続作業を行っておくとよいだろう。

まずは電源ユニットを取り付ける。電源ユニットのケーブル類がジャマだと思うなら、マザーボード取り付けのあとに作業を行ってもかまわない。フロントパネルから延びるケーブル類をマザーボードの「F_PANEL」に接続するのが最難関の作業。コネクタがとても小さい上に、LED類は極性を間違えると発光しない。色のついたケーブルが「+」なので、マニュアルを見ながら慎重に接続していこう

いよいよマザーボードをPCケースに取り付けるが、ここで陥りやすいのがI/Oバックパネルの取り付け忘れというミス。I/Oバックパネルはマザーボードを取り付けてからでは絶対にはまらないので、確実にセットしておこう。ここで、作業し忘れるとせっかく完成しても、あとからマザーボードを取りはずさなくてはならない。なお、マザーボードをPCに取り付ける際、マザーのネジ穴に合うところにスペーサーを挟むのが一般的だが、このPCケースではその作業は不要だ。

マザーボードをPCケース固定する前にI/Oバックパネルを取り付けておく。マザーボードをPCケースに入れたら、ネジで固定していく