こんにちは、阿久津です。Windows 10は最終的に従来のデスクトップアプリ(Win32アプリ)を、すべてUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)ベースへ移行させることを目的としています。

「コントロールパネル」を「設定」に移行させたように、この流れは、いよいよエクスプローラーにまでおよんでいます。Windows 10 Insider Preview ビルド14936では、UWP版エクスプローラーが含まれるようになりました。執筆時点では、ShellスキームからUWP版エクスプローラーのコードを指定して起動します。「ファイル名を指定して実行」から、「explorer.exe shell:AppsFolder\c5e2524a-ea46-4f67-841f-6a9465d9d515_cw5n1h2txyewy!App」と実行してください。これでUWP版エクスプローラーが起動します(図01~02)。

図01 こちらがUWP版エクスプローラー。最初に起動すると「クイックアクセス」が開きます

図02 ファイルのコンテキストメニューからは、共有とプロパティ情報を確認するページが開きます

ハンバーガーメニューを開いたり、右下のボタンを押してみたところ、何度かUWP版エクスプローラーが "落ちる" 現象が発生しました。また、ドライブのツリー構造を参照する方法も機能的に未実装のようです(図03~06)。

図03 <選択>ボタンをクリックすると、タッチUIで使いやすいチェックボックスが現れます

図04 <一覧表示>ボタンをクリックすると、表示形式が切り替わります

図05 検索用のテキストボックスも用意されています

図06 ハンバーガーメニューからは、<クイックアクセス><このデバイス><光学ドライブ>が参照可能でした。<このデバイス>を開くと、パブリックユーザーの共有フォルダーのみ表示されました

今回は、Windows Insider Program参加者向けとなりますが、OSビルド14936でUWP版エクスプローラーを簡単に起動するショートカットファイルを作成する方法を紹介します。

1. ショートカットの作成ウィザードを起動します。
2. 「項目の場所」として「explorer.exe shell:AppsFolder\c5e2524a-ea46-4f67-841f-6a9465d9d515_cw5n1h2txyewy!App」を指定します。
3. 任意のショートカットファイル名を指定します。

これで操作が完了しました(図07~09)。

図07 デスクトップの何もないところを右クリック→<新規作成>→<ショートカット>と順にクリックします

図08 テキストボックスに「explorer.exe shell:AppsFolder\c5e2524a-ea46-4f67-841f-6a9465d9d515_cw5n1h2txyewy!App」と入力して、<次へ>ボタンをクリックします

図09 任意の名称をテキストボックスに入力して、<完了>ボタンをクリックします

それでは結果を確認しましょう。デスクトップに作成されたショートカットファイルをダブルクリックしてください。これでUWP版エクスプローラーの起動されるはずです(図10)。

図10 ショートカットファイルをダブルクリックすると、UWP版エクスプローラーが起動します

前述のとおり機能は乏しく安定性も欠くため、使う場面はまだ多くありませんが、Windowsタブレットを使用する際には便利ではないでしょうか。今後の機能実装などを楽しみにしてください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)