こんにちは、阿久津です。今では当たり前のようにある[Win]キー。Windows 95が[Win]キーによるショートカットキーをサポートしてから、かれこれ21年が経とうとしています。[Win]キーを配置した109キーボードが登場した当時、筆者は指に馴染まず106キーボードを使い続けていました。しかし、ThinkPadが[Win]キーをサポートした頃から、必要不可欠なキーの一つとなりました。
Windows 10では、[Win]+[A]キーを押すことでアクションセンターを、[Win]+[C]キーを押すことでCortanaを呼び出すショートカットキーが新たに加わりました。実は、これらのショートカットキーを個別に無効にすることが可能です。そのチューニング手順を紹介しましょう。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advancedキーを開きます。
3. 文字列値「DisabledHotkeys」を作成し、データを「ER」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。
これで操作が完了しました(図01~09)。
図02 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\ CurrentVersion\Explorer\Advancedキーを開きます |
それでは結果を確認するため、[Win]+[E]キーを押してください。本来であれば起動するはずのエクスプローラーが起動しません。また、本連載ではおなじみの「ファイル名を指定して実行」を呼び出す[Win]+[R]キーも同様です。
これは文字列値「DisabledHotkeys」のデータにショートカットキー名である「E」「R」を記述したことが関係しています。筆者が確認した限りでは、Windows 7時代からこの仕組みが用意されており、データで指定できるのは[Win]+[1]キーなども含む通常キーと組み合わせたショートカットキーのみ。仮想デスクトップを管理する[Win]+[Tab]キーなどは指定できませんでした。
本チューニングを応用することで、Windows 10標準のショートカットキーと個別のアプリケーションのショートカットキーが競合しても、文字列値「DisabledHotkeys」のデータに対象となるキーを記述することで回避できます。
また、[Win]キーを使ったショートカットキーが動作しなくなった場合、対象となるキーを文字列値「DisabledHotkeys」のデータから取り除くことで、トラブルを解決できる可能性があります。
本チューニングを破棄するには、文字列値「DisabledHotkeys」を削除し、エクスプローラーを再起動します。レジストリエディターが呼び出せない場合は、[Win]+[X]キーで呼び出すクイックアクセスメニューの<ファイル名を指定して実行>を選択してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)