こんにちは、阿久津です。本原稿を執筆している2012年10月2日は、Nexus 7の店頭発売日。筆者は発表会およびGoogle Playでの受け付けが始まった9月25日にネット注文しましたが、いまだ手元に本体は届いておりません。タブレット型コンピューターは既にiPadがあるおかげで、ノート型コンピューターの使用頻度も著しく減り、改めて7インチのタブレット型コンピューターが必要かと問われると返答することができませんが、何となく購入ボタンを押してしまいました。そんな状況で注文したのが当日の午後となる14時。

三日後の28日にはシンガポールのGoogle Asia Pacific Pte.から発送され、同日にはクレジットカードに請求が行われていました。しかし、FedExの追跡結果を確認しますと、香港のユン・ロンからランタオ島に移動するまで三日間を要し、再びユン・ロンで集荷完了と示されたのは10月1日。この時点で現場が混乱していることをひしひしと感じさせます。

解せないのは26日以降に注文したユーザーの手元には既に実機が到着している点。Twitterやブログ上の「届いた!」というメッセージや写真が情報源ですが、後から注文したユーザーに到着するというのは、順番に届くことが当たり前と思っている日本人には厳しいものがありました。FedExの追跡情報を見ると香港国際空港で輸送処理に入ると思いきや、今度は広州市の経由地に移動させ、再びランタオ島へ移動されました。もうここまで来ると何が起きているのか、想像もできません。

ここからは加筆になりますが、本稿を書き上げた後、FedExの配達員が小さな箱を届けてくれました。息も荒くサインを求める配達員の姿を見ると、モヤモヤとしていた不快感も綺麗さっぱりと解消され、ようやくNexus 7を手中に納めることができました。勢いで購入したタブレット型コンピューターですが、しばらく間は仕事の合間に触れて、活用方法を見つけようと思います。


さて、10月に入りましたので、これまで控えていたWindows 8のチューニングテクニックの紹介を始めましょう。もちろん今後もWindows 7やWindows Vista、(場合によってはWindows XPも)取り上げますが、Windows 8に移行予定の方や既にお使いの方は是非ご覧ください。

なお、Windows 8に対するチューニングを行うにあたり、UAC(ユーザーアカウント制御)のレベルを事前に変更してください。Windows 8は、UACをダイアログ上から無効にすることはできませんが、昇格プロンプトやセキュアデスクトップを無効にすることは可能です。そのため、本連載ではUACによる警告を最小限に抑えた環境を前提に紹介しますので、あらかじめご了承ください(図01~03)。

図01 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「UserAccountControlSettings.exe」と入力して<OK>ボタンをクリックします/p>

図02 「ユーザーアカウント制御の設定」が起動したら、スライダーを一番下に移動させてから<OK>ボタンをクリックします

図03 デスクトップが暗転し、セキュアデスクトップによるモーダルダイアログが現れます。<はい>ボタンをクリックしてください

それでは今週のチューニングである、ウィンドウフレームのボーダーライン(境界線)のサイズを変更する方法を紹介しましょう。そもそもWindows 8はAero Glassの廃止により、配色が強調されるようになりました。そこで気になるのがウィンドウフレームにあるボーダーライン。マウス操作やタッチ操作を踏まえると太い方が扱い安いのでしょうが、何となく野暮っぽく見えるようになった方も少なくないでしょう。以前のWindows OSであれば、ダイアログから設定可能でしたが、Windows 8には該当する項目は用意されていません。そこで、レジストリから同設定を変更します。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop\WindowMetricsキーを開きます
3. 文字列値「PaddedBorderWidth」を開きます。
4. 値のデータを「0」までの数値に変更し、<OK>ボタンをクリックします。
5. レジストリエディターを終了させ、Windows 8へ再サインインします。

これでチューニングが終了しました(図04~08)。

図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「reedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop\WindowMetricsまでキーをたどって開きま

図06 文字列値「PaddedBorderWidth」をダブルクリックし、値のデータを「0」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図07 操作を終えたら<×>ボタンをクリックしてレジストリエディターを終了させます

図08 [Win]キーを押してスタート画面に戻り、ユーザーアイコンをクリックすると現れるメニューの<サインアウト>をクリックします

それでは結果を確認してみましょう。デスクトップを呼び出し、適当なデスクトップアプリを起動してください。一目でわかるようにウィンドウフレームのボーダーラインが細くなっていることにお気付きでしょう。ウィンドウ内の表示領域がわずかですが拡大し、表示できる情報量を増やすことができます(図09~11)。

図09 こちらが初期状態のボーダーライン。やや太く強調されていることがわかります

図10 こちらは文字列値「PaddedBorderWidth」のデータ値を「0」にした状態。ボーダーラインが細くなり、ウィンドウ内の表示領域が拡大していることが確認できます

図11 こちらは文字列値「PaddedBorderWidth」のデータ値を「-150」にした状態。ボーダーラインがさらに太くなったため、ウィンドウ内の表示領域が狭まりまし

このようにボーダーラインのサイズを変更する文字列値「PaddedBorderWidth」ですが、値のデータを太くする場合は「-150」に変更します。ご覧のように表示領域が狭くなったため、アイコンの配列まで変更されますが、タブレット型コンピューターでタッチ操作を行うときは便利かもしれません。このように文字列値「PaddedBorderWidth」で設定できるデータ値は「0」がもっとも細く、「-150」がもっとも太くなります。初期値は「-60」ですので、お好みに応じて調整してください。

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)