WindowsからGithubを利用する方法
近年、オープンソースソフトウェアのホスティングサービスとしてGithubが人気を集めている。GithubはGitリポジトリのホスティングだけでなく課題管理やリポジトリのフォーク、プルリクエストといった機能を備えており、使いやすいWebブラウザ向けのインタフェースも人気の秘訣だ。
Githubを利用するには、Gitリポジトリにアクセスするためのクライアントが必要になる。WindowsであればMsysgitやCygwin上からgitコマンドを使用する方法や、TortoiseGitといったGUIクライアントを使用する方法、さらにはEclipseなどのIDE上で利用可能なGit用のプラグインを使用するなど様々な方法がある。
しかし、Githubを手軽に利用したいのであれば、Github for Windowsという選択肢もある。Github for Windowsは、Github自身から提供されているWindows用のGithubクライアントだ。汎用的なGitクライアントと異なりGithubに最適化されているのが大きな特徴だ。
Github for WIndowsのインストール
Github for WindowsはGithubのWebサイトからダウンロードできる。
画面右上の「download 1.0」をクリックするとインストーラをダウンロードできるので、ウィザードの手順に従ってインストールしよう。インストールが完了すると初期設定を行う画面が表示されるので、GithubのアカウントのIDとパスワードを入力する。また、ローカルファイルシステム上に存在するGitリポジトリが自動的に認識され、Github for Windowsの管理対象かどうかを選択できる(管理対象のリポジトリはあとから追加することもできる)。
Github for Windowsの基本的な利用手順
初期設定が完了すると、以下のような画面が表示される。まずは画面上部の「add」をクリックして新しいリポジトリを作ってみよう。リポジトリの作成時に「Push to github」にチェックを入れておくと、ローカルリポジトリを作成すると同時にGithub上にリポジトリを作成することができる。
デフォルトではホームディレクトリ/Documents/Githubディレクトリ配下にローカルリポジトリが作成されるので、ここにGitで管理する適当なファイルを作成してみよう。その後、Github for Windowsで該当のリポジトリを選択すると以下のようにコミット可能なファイルの一覧が表示される。各ファイルの差分を確認することも可能だ。画面右側のテキストフィールドにコミットメッセージを入力して「COMMIT」ボタンをクリックすれば、ファイルをコミットすることができる。
この状態ではまだファイルはローカルリポジトリにコミットされただけでGithub上のリポジトリには同期されていない。コミット画面上部の「publish」をクリックすることで、ローカルリポジトリにコミットした内容をGithub上のリポジトリに反映することができる。
Github for Windowsのその他の機能
Github for Windowsではこの他に、ブランチの切り替えなども簡単に行うことができる。また、リポジトリを右クリックしてコンテキストメニューから「open a shell here」を選択することでローカルリポジトリのルートディレクトリでシェル(デフォルトではWindowsのPowerShell)を開くことができる。Github for WindowsのGUIでは不可能な細かい作業は、このシェル上でgitコマンドを使用して行うことができる。
さらにGithub for Windowsをインストールしておくことで、GithubのWebインタフェースから「Clone in Windows」ボタンをクリックすることでリポジトリをクローンできるようになる。
まとめ
Github for Windowsは、Gitのすべての機能をGUIから利用できるというものではない。Gitの複雑な部分をラップし、状況に応じて最適なユーザインタフェースを提供することでGit/Githubの基本的な利用フローにおける操作を初心者でも戸惑わずに行うことができるよう工夫されている。また、Github for WindowsのGUIでは不可能な操作はコマンドで行うこともできるようになっているため、Gitに不慣れなユーザが実際に使いながらGitのイロハを学んでいくことができるだろう。
なお、Githubではこの他にもMac版のクライアントであるGithub for Macや、Androidアプリを提供している。Windows以外のユーザもぜひ活用して欲しい。