データセンターの概要や利点について、皆さんの疑問に答えるかたちでご紹介している本企画。2回目は、こんな質問を取り上げてみました。

Q. データセンターサービスにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

Answer.
サービスの種類にもよりますが、自社や自宅でサーバを運用する場合に比べて、「運用の手間を軽減できる」、「(災害や事故など)"もしも"のときも運用が続けられる」、「安価に済む」などのメリットがあります。以下、順に説明していきましょう。

1. 運用の手間が減る!

やはり一番大きいのは、「運用の手間を軽減できる」という点でしょう。例えば、サーバの設置スペースを借りるだけの「ハウジングサービス」※1であっても、「データセンター」というサーバの設置に特化した施設を使うわけですから、サーバ設置場所の気温を気にしたり、施設内の回線速度を心配したりといった必要がなくなります。

※1 データセンターのサービスの詳細については別の質問で改めて解説します

また、データセンターで用意したサーバを借りる「ホスティングサービス」では、サーバに障害が起きた際の部品交換や、セキュリティプログラムの適用なども請け負ってくれるケースがほとんどです。さらに、ハウジングサービスであっても、オプション契約などでサーバの保守/運用作業を委託できるところもあります。オプションの内容によっては、サービスを監視し、障害の予兆があれば連絡をもらうといったことも可能です。

加えて、IaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれる"クラウドサービス"になると、急にアクセスが増大して、CPUの処理能力やメモリが足りなくなった場合に、自動的にCPU/メモリを増やしてサービスを継続するといったことも可能です※2

※2 企業向けITに詳しい方でなければ不思議な話に感じるかもしれませんが、詳細は改めてご説明いたしますので、そういうものもあるという程度に覚えておいてください。

2. "もしも"のときも運用が続けられる

「もしものときも運用」に関しては、前回も触れたとおり、大抵のデータセンターには、補助用の通信回線や発電設備が用意されており、有事の際に切り替わる仕組みになっています。例えば、工事中の事故で通信ケーブルが切れてしまった場合でも、もう1つの回線で通信を行いますし、落雷による停電が発生した際も、自家発電装置が稼働して電力を供給したりします。

こうした設備を作るには莫大なお金がかかりますから、同等のものを用意するのはよほどの大企業でない限り難しいでしょう。それを月額制で利用できるのは大きなメリットと言えます。

3. 安価に済む

価格に関しては、提供元やサービスによってさまざまですので、一概には言えませんが、安価なものになると、サーバが消費する電気代よりも安いというケースもあります。もし、個人で開発したアプリケーションを自宅のサーバを稼働させるとなると、サーバを冷却するために常時空調を稼働させておくというケースも多いようですので、サーバの稼働電力と合せて、ばかにならない電気代がかかることになります。

また、例えば自宅やオフィスに設置したサーバとデータセンターに設置したサーバを比べると、データセンターに設置したもののほうが寿命が長いという話もあるようです。埃がほとんどなく、室温も一定であるため、環境に起因する故障が少ないためなのかもしれません。

もちろん、企業であれば、(1)の運用の手間が減ることによる人的コストの削減も期待できます。企業紹介サイトや、商品紹介サイト、キャンペーンサイトの設置が当たり前になった現在では、このあたりを気にする企業も増えてきています。