私たちとスマートフォンの関係は、多くの場合、健全とは言い難い状態です。スマートフォンは、私たちと常に行動を共にし、タイミングの悪いときに注意を引くだけでなく、他人に絶対に知られたくない秘密の隠し場所でもあります。

銀行口座のデータ - 25%
自分が作成したメールやテキストメッセージ - 24%
受信したメールやテキストメッセージ - 23%
Webサイトの閲覧履歴 - 15%
ポルノ - 10%
自分の裸の写真 - 8%

ランキングのトップは銀行口座のデータです。回答者が心配しているのは「サイバー犯罪者によるデータ盗難」だと思ったとしたら、それは見当違いかもしれません。というのは、「最もデータを見られたくない人は誰ですか」という質問に対して、「ハッカーやサイバー犯罪者」という回答はわずか8%だからです。次の結果をご覧下さい。

この調査結果は地域や性別ごとの内訳も発表されています。詳細はプレスリリースをご覧ください。

ハッカーやサイバー犯罪者を最も恐れている筆者と比べると、この調査に参加した人達はかなり刺激的な人生を送っているようですね。では、皆さんも想像してみてください。もしも、自分のスマートフォンに保存されているすべてのデータに誰かがアクセスできたとしたら、何が起こるでしょうか。

連絡先に登録されている住所とメールアドレスは、スパマーにとっては金儲けの手段になります
銀行口座データから、あなたの収入と支出がわかります
メールなどのメッセージから、親しい友達や家族がわかります
カレンダーから、家を留守にする日がわかります
アプリから、健康状態、移動履歴、信用度、財産などがわかります

紛失または盗難したスマートフォンさえあれば、そこに保存されているデータを組み合わせることによって所有者の全体像をかなり正確に特定できます。そして、この情報を悪用することもできるのです。さらには、スマートフォンにマルウェアをインストールしてから所有者に返却する、という可能性がないとも言えません。

この調査では、「スマートフォンのデータ保護にセキュリティコードを使用している」と答えたユーザはわずか81%でした。個人のデバイスを悪用した企業ネットワークの乗っ取りや、ソーシャルメディアからの個人情報のダウンロードなど、モバイル端末の盗難がさらに危険なレベルへと進むとすれば、セキュリティ対策を講じていない19%のスマートフォンユーザを放置できるでしょうか。また、この調査では19%となっていますが、この数値が正確かという点も疑問です。実際、セキュリティ対策を講じていないスマートフォンユーザの割合を39%と報告している調査もあります。

スマートフォンのデータ保護は万全ですか?セキュリティコードなどの保護機能を使用していますか?ウイルス対策は行っていますか?皆さまの体験やアイデアをお寄せください。

クリスティーン・バリー(Christine Barry)(バラクーダネットワークス、チーフブロガー)

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』12月25日付の記事の転載です。