スタイルに惹かれて購入したものの、イマイチ使い方がわからなくて……という声を耳にすることもある「MacBook Air」ですが、はてさて。ちょっとした知識や設定変更で悩みは氷解、一気に新次元へ到達しますよ。今回から2回にわけて、MacBook Airビギナー向けの基本ワザ10選をお届けします!

1. トラックパッドの操作をマスターする

MacBook Airを購入して最初にマスターすべきは、トラックパッドの操作方法です。搭載されているシステム「OS X Mountain Lion」(歴代のOS Xはコードネームにネコ科の動物名を持つのです)は、マウスでの操作も可能ですが、iPhone/iPadと共通した操作性を持たせる狙いもあり、トラックパッドを利用した操作体系に移行している段階です。それに、MacBook Airにはトラックパッドが内蔵されているのですから、これに早く馴染むことが筋というものです。

確実にいえる習得方法は"慣れる"ことですが、効率を重視するのならば、格好のチュートリアルがあります。システム環境設定「トラックパッド」パネルを開き、それぞれの項目にカーソルを重ねてみましょう。右横に、項目の内容を実際に操作しているショートムービーが繰り返し再生されます。これを一通り見ていけば、どのように操作すればいいかが理解できます。

項目を切り替えると、再生されるショートムービーも切り替わります。百聞は一見にしかず、見れば操作方法がすぐにわかります

2. なにはともあれ「iCloud」

すでにiPhoneかiPadを利用している場合には、「iCloud」の設定を済ませておきましょう。システム環境設定の「iCloud」パネルに、同じアカウント(Apple IDとして登録したメールアドレス)を登録すれば準備完了です。初期設定を変更しなければ、これだけで「カレンダー」や「連絡先」の情報が自動的に同期されるようになります。

iCloudには、「フォトストリーム」という強力な写真自動転送機能が用意されています。画像閲覧ソフトとしてiPhotoまたはApertureが必要になりますが、iPhone/iPadを無線LANに接続したタイミングで、前回同期したとき以降カメラロールに追加された写真がiCloudへ自動転送され、その写真がiPhoto/Apertureに取り込まれます。ケーブルで接続する必要がないので、MacBook Airに適した写真の取り込み方といえるでしょう。

iPhone/iPadと同じApple IDを登録しておけば、カレンダーや連絡先などの情報がほぼリアルタイムに同期されるようになります

iPhotoかApertureを用意すれば、iCloudに含まれる「フォトストリーム」の機能により、iPhone/iPadで撮影した写真をワイヤレスで自動転送できます

3. フルスクリーンの活用

MacBook Airの11インチモデルは1.08kgという軽さが魅力ですが、画素数は1,366x768ピクセルであり、多数のウインドウを表示するとデスクトップが雑然としがちです。しかし、ソフトをできるかぎりフルスクリーン表示にして、デスクトップ管理機能「Mission Control」を利用すれば、すっきりとした画面で作業できます。

フルスクリーンの画面間の切り替えはかんたん、指3本でトラックパッドを左右へフリックするだけです。キーボードで同じ操作をしたければ、Controlキーを押しながら左右のカーソルキーを押せばOKです。

デスクトップを複数作成することも可能です。指3本でトラックパッドを上方向へフリックすると、「Mission Control」の管理画面が現れるので、カーソルを右上へ移動してみましょう。表示された「+」をクリックすると、「デスクトップ 2」が作成されるはずです。

フルスクリーン表示可能なソフトは、ウインドウ右上に矢印マークが付いています。元に戻したいときは、フルスクリーン画面の右上にカーソルを移動すると、青い矢印マークが現れるので、それをタップします

Mission Controlの管理画面を表示し、カーソルを右上へ移動すると「+」が現れます。これをタップすると、仮想デスクトップを増やすことができます

4. 「指3本タップ」で辞書をひける!

Misson Controlなどトラックパッドの操作に慣れてきたところで、トラックパッドならではの便利な機能を紹介してみましょう。クリックを基本とするマウスでは難しい、指数本での操作が可能なマルチタッチならではの機能を覚えれば、MacBook Airの使い方も変わってくるかもしれません。

なかでもお勧めは「指3本タップ」です。Webブラウザやメールなどのソフトで、意味がわからない言葉が出てきたとき、その部分を指3本でタップしてみましょう。単語が黄色で強調表示され、一瞬の間を置いてその意味が吹き出しに表示されます。指3本で、OS Xに内蔵の辞書(国語/英和/和英など)やオンライン百科辞典のWikipediaから、情報を引きだすことができるのです。

意味がよくわからない単語は指3本タップと覚えておけば、ボキャブラリーが増えるかもしれません

5. 「Power Nap」に注意

バッテリーはモバイルノートの生命線。システム環境設定の「省エネルギー」パネルでは、MacBook Airにさまざまな省エネ設定を施すことができますが、各項目の意味は少々わかりにくいかもしれません。

現行型MacBook Air(Mid 2012)の「省エネルギー」パネルには、「バッテリー」と「電源アダプタ」の2つのタブが用意されています。そこに「Power Nap」に関連したチェックボックスがありますが、これはMountain Lionの新機能で、メールの受信やiCloudとの同期(連絡先/カレンダー/フォトストリームなど)、Time Machineによるバックアップなどをスリープ中に自動実行します。

Power Napはそれなりに電力を消費しますから、むやみに有効化すると逆効果です。初期設定では、「バッテリー」タブ側は無効に設定されているので、有効化しないことをお勧めします。

Power Napは便利だけれど、それなりにバッテリーを消費します。初期設定どおり「バッテリー」タブでは無効に、「電源アダプタ」タブでは有効にしておくほうがベターです