説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『カメラの設定に追加された「フォーマット」はどうすればいい?』という質問に答えます。

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iOS 11では、写真(静止画)のフォーマットとして新たに「HEIF(ヒーフ)」が採用されました。今後、付属の「カメラ」アプリで撮影した写真は、基本的にHEIFフォーマットで記録されます。

ただし、この新ルールがiOS 11が動作するすべてのiPhoneに適用されるわけではなく、既存モデルではiPhone 7とiPhone 7 Plus、新モデルではiPhone 8とiPhone 8 Plus、そして11月発売予定のiPhone Xに限られます。iPhone 6/6 Plusなどそれ以外のモデルについては、従来どおりJPEGフォーマットで記録されます。

『設定』→「カメラ」に追加された「フォーマット」は、この写真フォーマットに関する項目です。初期値では「高効率」が選択されているのでHEIFで保存されますが、「互換性優先」に変更すればiOS 10までのようにJPEGで保存されます。

この「フォーマット」項目は、HEIFで保存できないiPhone 6/6 Plus以前のモデルには表示されません。2017年9月時点では、iPhone 7/7 PlusとiPhone 8/8 Plus、そしてiPhone Xのみとなっています。

選択の余地がないiPhone 6/6 Plus以前のモデルはともかくとして、HEIFとJPEGを選択できるiPhone 7/7 Plus以降のモデルの場合、どちらを選ぶべきかという問題が発生します。しかし、確実にJPEGで保存したいといった理由でもないかぎり、初期値のまま(HEIFの使用)で問題ありません。

HEIF画像を共有機能やAirDropでiPhoneの外部へ送信しようとすると、フォーマット変換が必要かどうかの判定が行われます。送信先がHEIFをサポートする端末(iOS 11デバイスまたはmacOS High Sierra)の場合はHEIFのまま、サポートしない端末の場合はJPEGに変換されます。

iPhone 7/7 Plus以降のiPhoneでは、設定アプリの「カメラ」画面で記録フォーマットを選択できます