説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iOS 10の「プッシュ通知」ってパケットを大量に使うの?』という質問に答えます。
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アプリからのお知らせがダイアログに表示される「プッシュ通知」。天気予報アプリであれば急な降雨を、SNSアプリであれば友人・知人からの連絡を、買い物アプリであれば最新のセール情報を、ほぼリアルタイムに知らせてくれます。ユーザがアプリを起動しているかどうかに関わらず通知を発信できますから、アプリ開発者側にも大きなメリットがあります。
そのプッシュ通知ですが、データ量は増加傾向にあります。iOS 7までは1回あたりのデータ量(ペイロード)は最長256バイトとされていましたが、iOS 8では最長2キロバイトに、iOS 9では最長4キロバイトにまで拡大されました。iOS 10では画像や音声、動画といったメディアを添付した"リッチ通知"も可能になりましたから、以前と比較してパケットを消費する傾向にあることは確かです。
とはいえ、そのパケット消費量はたかが知れています。ペイロードの上限に達するほどの通知を行うアプリがあるとしても、さすがに1日あたり数十件もの通知を発することはないでしょう。実際、iOS 10移行後に際だってパケット消費量が増えた、と主張する人は少ないのではないでしょうか。
プッシュ通知にどれだけのパケットが消費されているかは、『設定』→「モバイルデータ通信」→「システムサービス」の順にタップし、「プッシュ通知」項目を見れば確認できます。インターネット共有サービス(テザリング)や位置情報サービス、地図サービスと比較すれば、それほど負担にならないことが読み取れることでしょう。それでも気になる場合は、通知件数や字数の多さ、画像使用の有無を判断材料として、アプリのプッシュ通知を受け取らない設定に変更するといいでしょう。