3.収入が減っても生活レベルを落とせない

十分な収入があるうちは、貯金がなくても問題が表面化しないかもしれませんが、困るのは収入が減ってしまったとき。例えば、夫婦共働きの場合、子供を授かって妻が退職、あるいは働き方が変わるようなこともあります。その結果として収入が減れば、それに合わせて生活水準を下げることも必要になるでしょう。

実際、すぐには生活レベルを落とせないという家庭も多いです。以前の生活を維持するため、無理して貯蓄を切り崩すといったケースもあります。さらに、貯金がなくなると、キャッシングなどに手を付けてしまい、少額の借入の積み重ねが更に家計を圧迫するといったことも……。

しっかりお金を貯めるには

では、高収入の人が浪費をせず、しっかり貯蓄するにはどのような点を改善すべきなのでしょうか。まずは、前述した「先取り貯蓄」をすること。これまでお金をある分だけ使ってしまっていた人が、急に節約をしようとしても、ストレスになります。あらかじめ貯蓄分を天引きさせてしまえば、残りは好きなように使えるので、無理なく貯蓄ができるでしょう。

お金のかけどころを考え、節約する項目を意識して作ることです。例えば、運動をするときは、フィットネスクラブに通わなくとも、公共施設のジムであれば格安で利用できます。また、自炊が面倒なので外食ばかりという人は、お総菜や食事の宅配サービスを利用するなど、ちょっとした工夫で食費を抑えられるはずです。ポイントとして、自分が余りこだわりのない項目から節約していくと、うまくいきますよ。

こうしてお金に向き合うことができれば、知識も増え、いつのまにか浪費体質から貯まる体質へと変化していくはず。収入の多さに甘んじず、お金を知り大切にしていけば、より豊かな人生へとつながることでしょう。

筆者プロフィール:武藤貴子
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。