タイトーは、シューティングゲーム「ダライアス」シリーズの発売30周年を記念したイベントをApple 表参道で開催した。
メインは「ダライアスバースト」の歴史を開発・プロデュースに携わった人々が語り合うというものだったが、「Apple TVで広がるゲーム体験」と題されたイベントだけあって、後半はApple TV版の「ダライアスバースト SP」をゲームコントローラを使ってデモ。新しく広がるゲームの体験を紹介した。
タイトーの大和直美氏と針谷真氏、ピラミッドの代表取締役副社長・柏木准一氏と元タイトー、現在はフリーランスでゲームや映像作品の企画やシナリオを手掛ける大島司氏が登壇し、トークセッションがスタート。司会進行の大和氏に促され、柏木氏、大島氏、針谷氏の順で自己紹介を。続いて、大和氏が「ダライアスバースト」の沿革を紹介した。「ダライアスバースト」は横スクロールのシューティングゲームシリーズ。海棲生物をモチーフとした巨大戦艦ボスとの戦闘を特徴としている。シリーズとの、三者三様の関わり方が語られた後、話題は2009年の「ダライアスバースト」の登場について。この時からピラミッドが開発に関わるようになったとのことで、柏木氏からは、タイトー(当時)の青木洋氏が温めていた企画であったことや、大島氏からは、「ガンダム」関連の仕事で知られる海老川兼武氏と柳瀬敬之氏がメカニックデザインに加わったことが紹介された。
その後、2010年にアーケードゲームとして「ダライアスバースト アナザークロニクル」が登場したことなどに言及したのち、2012年、iPhone向けにリリースされた「ダライアスバーストSP」の話題へと突入。大島氏は、当時、スマートフォンではポリゴンを使ったゲームは未だ出揃ってなかったことを指摘した。また、柏木氏は、物理的なコントローラーに操作を、どうやってiPhoneで面白く作れるか苦心したことを明かした。
そして、シリーズ30周年を迎えた今年、Apple TV用にリリースされた「ダライアスバースト SP」を紹介した。iPhone用だった「ダライアスバースト SP」だが、Apple TV用に移植されたことで、迫力ある大画面でプレイできるようになったこと、物理的なコントローラーで遊べるようになったことに新鮮みを覚えると柏木氏。Siri Remoteにも対応し、Apple TV版の高解像度に対応した、ハイビジョンクオリティ、迫力を感じながら、爽快にプレイできるといった特徴もピックアップ。また、デモプレイを披露しながら、PSP版とアーケード版とのハイブリッドな仕上がりを,大画面で確かめてみて欲しいとアピールした。Apple TV版だけのシーンも用意されているということなので、是非プレイしてみてほしい。
イベント後半は、タイトーのサウンド開発部門のメンバーで構成されるバンド、ZUNTATAのライブパフォーマンスが。キーボードの石川勝久氏、ベースの土屋昇平氏に,新ドラマー、「MASAKI」こと森正樹氏の3名で、「カンナンシンク」「座和々」「DADDY MULK」の3曲を演奏した。この日、Apple Musicでは、ZUNTATAの楽曲をはじめとするタイトーの3,000曲以上のゲーム音楽の配信が開始されている。
イベント終了後は、Apple TVを設置し、試遊スペースを開放。集まった来場者はコントローラーを手に、「ダライアスバースト SP」をプレイし楽しんだ。
WWDC 16で発表されたApple TV用のOSであるtvOSは、まもなく最新版がリリースされる。最新版では音声アシスタントSiriの機能が拡張され、認証が必要なアプリへのサインインが簡単になるSingle sign-on機能などを搭載する。また、新アプリ「Home」にも対応し、Apple TVが家庭用の各デバイスのハブになることが期待されている。