SIMフリー端末が入手しやすくなった昨今。特にiPhone 6以降ではSIMフリーを選んでいる方も多いのではないでしょうか。SIMフリーの利点といえば、通信料の安いMVNOを選択できることもそうですが、海外でもプリペイドSIMを入れてそのまま使えることが挙げられます。
携帯大手3キャリアも海外で使える通信サービスを提供していますが、料金が高く、プランの選択肢も限られています。各社とも1日24.4MBまでは1,980円、それ以上なら2,980円という二段階の定額制ですが、24.4MBは少々心もとないですね。気軽に地図・ナビを使ったり、SNSに写真を上げたりできません。かといって1日2,980円×滞在日数を払うのはちょっと厳しい……。
そこで今回、海外旅行でSIMフリーのiPhone 6sにプリペイドSIMを入れて使ってみることにしました。行き先はデンマーク、5日間の滞在です。先に結論から言いますと、まあまあ良い感じでした。今回はSIM購入の初期費用がかかりましたが、それを差し引いてもキャリアのプランよりは安くできましたよ。では、国内での準備段階から手順を追ってご説明します。
外国でSIMを買ってセットアップ可能か問題
まず最初の課題は、プリペイドSIMの入手方法。現地に着いて空港で買う? なければ街中で? 買えたとしても、すぐセットアップできるのか、取説は英語なのか……と不安に思っていたところ、日本国内で入手できる海外用プリペイドSIMがあることを知りました。到着したらすぐに使えるよう、国内で必要な準備をしておけるので、これなら安心かも。
選択したのはケイ・オプティコムが提供するMVNO「mineo(マイネオ)」の海外用プリペイドSIMサービス |
まずはSIMを購入します。
モノが届いたら、出発前の準備を開始。1)ユーザー登録/SIMのアクティベートと、2)データ容量のチャージです。
ユーザー登録とSIMのアクティベート
最初にユーザー登録を行います。「SIMを有効化する」ページを開き、SIMカード裏面に印刷されたICCIDを入力。続いて自分のユーザー登録を行います。
これでサービス側の使用開始準備ができました。続いて端末側の準備です。SIMのチップをカードから切り離し、iPhoneに挿します。
この状態になったら「設定」を開き、「モバイルデータ通信」で接続先情報を入力します。
【要注意ポイント】Webサイトの説明では「構成プロファイル」をインストールする方法も紹介されていますが、これを使うと元のSIMに戻した際にアンインストールが必要になるので、手動設定のほうがオススメです |
接続先情報を入力できたら、実際に通信できているかどうかテストしてみます。
以上で事前の設定は完了です。あとはSIMを元のものに戻し、出国まで普通に使います。
データ容量をチャージする
もう一つ事前にやっておくのがデータ容量のチャージです。mineoでは、一定のデータ容量をパック購入する「データパックチャージ」と、先払いした分だけ使える従量課金制の「従量チャージ」の2種類のプランを提供しています。
「マイページ」を開き、「従量チャージ」または「データパックチャージ」を選択。プランを選んでカートにいれ、クレジットカードで決済します。
これで、日本国内でやっておく準備は完了です。では、行って参ります!
到着、即使える安心感!
さっそくこちらの回線につないでみます。現地に到着したらSIMを入れ替えるだけでOKです。
接続できない場合は、データローミングがオンになっているか、接続先設定がマニュアル通りになっているかを確認します。
出発前に設定・テストをしておいたおかげで、ビックリするほど簡単につながりました。到着時は地図や宿泊の予約確認などで通信が必要になるので、スムーズに使い始められるのは何より安心です。
なお、SIMを入れ替えてしまうのでいつも使っている電話番号は使えません。関係各所にはあらかじめ連絡を忘れずに。FaceTimeやLINE通話なら通常通り使用できます。
ということで、今回このためにかかった費用をまとめるとこんな感じです。
mineo 海外用プリペイドSIM | 3,240円 |
従量チャージ | 5,480円 |
合計支払額 | 8,480円 |
---|---|
チャージ残額 | 1,420円 |
チャージ残額を差し引くと、支払総額は7,060円。節約しても地図やSNSなどで1日20~50MBは使っていたので、キャリアのプランよりはだいぶ安く抑えられました。チャージの際は、1日100MB程度を見込んでおけば比較的余裕を持って使えると思います(宿泊先や周辺のWi-Fi環境によっても左右されますので、あくまで目安としてご参考ください)。
今回購入したSIMは今後も使えるので、次に旅行へ行く際はチャージ金額分だけでOK。準備もより簡単になります。時々海外へ行く機会のある方は、ぜひ活用してみてください。