PCの入力デバイスとしてタッチパッドといえば、ノートPCがパッと思い浮かぶが、Appleの「Magic Trackpad」をはじめとして、デスクトップ向けの製品もそこそこ出ていたりする。スマートフォンやタブレット、ノートPCで"ピンチ"や"スワイプ"に慣れていると、デスクトップPCでも使えたらと思うこともしばしば。

そこで今回、デスクトップPC用のタッチパッドとして入手したのが、「Wired Glass Touchpad」だ。ドスパラ直営の「上海問屋」にて販売されているBastronの製品なのだが、パッド部分がガラス製という、見ただけで「かっこいい!」と思わされる未来感あふれるデザインとなっている。このタッチパッドがどのくらい使えるのか早速使い勝手を試してみたい。

Wired Glass Touchpad

ガラスとアルミフレームのみのシンプルな美しさ

「Wired Glass Touchpad」はUSB接続のマルチタッチ対応のジェスチャー操作が可能な大型タッチパッドで、WindowsとMac OSの両方に対応している。クリックボタンを排し、タッチすることのみで操作を行う。

本体のサイズはW162×D162×H5~11mm。そんなに傾斜が付いていないので、横から見るとかなり薄めだ

ガラスとアルミフレームのみで構成されたデザインは美しく魅力的で、一見した際に「かっこいい!」という感想を抱いたのだが、それと同時に「触っていて汚れたらどうしよう」と心配にもなった。しかし、実際に触ってみるとそれほど手の脂といった汚れがつくことはなく、ついてしまった場合も付属のクリーニングクロスで一拭きすれば、すぐに汚れが取れる。

ガラス製ということで汚れが気になることもあるが、思ったほど汚れが目立たないうえにクリーニングクロスで拭けばすぐに汚れもおちる

タッチパッドとなっているガラス面の広さは、幅が約15.5mmで縦が約13.1mm。厚みは、フレームを含んだ最薄部では約5mmとスタイリッシュ。重量は約210gと軽量ながら、底面に設置されたゴム足により操作中に動いてしまうといったこともない。また、操作のために触れている間は、フレームに内蔵されたLEDランプが点灯し淡い光で彩ってくれるといったギミックも備える。

PCとの接続はUSBで行う。タッチパッド本体にはmicroUSBポートを備える

PCと接続するとフレーム部分に内蔵されたLEDが淡い光を放つ。Windows PCに接続した場合は青、Macに接続した場合は緑に光るという

ジェスチャーによりさまざまな操作が可能

今回はWindows PCで試したが、使用するには、付属のUSBケーブルで接続するだけ。ジェスチャーによる操作に対応しているので、専用のドライバーが必要かと思っていたがそんなことはなく、簡単に導入できる。タッチパッドならではの直感的な操作が可能で、左クリックが一本指でのタップで、右クリックが2本指でのタップということさえ覚えればすぐにPCが操作できるだろう。

デスクトップでも直感的なタッチ操作が可能に

さて、マウスになく、タッチパッドならではの操作といえば、ジェスチャー操作だが、Wired Glass Touchpadのでもさまざまなジェスチャー操作を行うことができる。ここでは。以下にWindowsでの操作を紹介する。

  • ピンチ & ピンチアウト:対象ウィンドウ内の拡大・縮小
  • 2本指で上下にスワイプ:マウスのホイールと同様の上下スクロール
  • 2本指で左右にスワイプ:横スクロール
  • 3本指で任意の方向にスライド:アイコンやテキストなどの範囲選択。アイコン選択状態であればアイテムの移動
  • 4本指で上下にスワイプ:上スワイプで操作対象ウィンドウの最大化。下スワイプで操作対象ウィンドウの最小化。(どちらもWindows 8以降のみの対応)
  • 4本指で左右にスワイプ:操作対象ウィンドウの切り替え。キーボードのAlt+Tabと同様の操作
  • 5本指でスワイプ:外から内へのスワイプは全ウィンドウを最小化してデスクトップの表示。内から外へのスワイプは全ウィンドウの表示

Mac OSでの操作もさほど変わらない。ただ、使用前に10本の指でタップすることでWindowsモードとMacモードを切り替えることだけはやっておこう。Windowsモードの際はライトが青く光り、Macモードの際は緑に光るのでわかりやすい。

とはいえ、「こうやって列記されてもわかりづらい!」という人もいるだろう。そういう場合はBastronの製品サイトを見るとこれらの操作をビジュアルで紹介してくれている。ただ、こちらの紹介は英語と中国語で行われているので、まだわかりづらいかもなあ……と思っていたら、上海問屋の製品紹介ページに日本語に訳されてた操作マニュアルが掲載されていた。これは便利! というわけで筆者としてはこちらをオススメしたい。

場所を選ばない快適操作はタッチパッドならでは

デザイン性だけでなく、マウスと違って平らな場所でなくとも、快適な操作性を得られるのがこのタッチパッドの魅力だ。Wired Glass Touchpadは、自宅やオフィスで使用するだけでなく、薄型軽量なのでモバイルノートPCと一緒に持ち歩き、出先で使うといった活用方もあるだろう。

ただ、スマートフォンやタブレットと同じように指の状態で操作感は変わる。するすると指が滑るときもあれば、ちょっとひっかかりを感じるときもある。手を洗ったあとなどうまく反応しないこともあるので注意が必要だ。

価格は税込で6,999円とタッチパッドの中では、上位クラスの製品なのだが、デザインやタッチパッドの大きさなどを考えれば、それも納得できる。PC周りを美しく彩る便利アイテムとしても面白い存在だ。