アップルが運営する直営の販売店および技術サポート拠点である「Apple Store」。最新のアップル製品を体験できるこのショップは、現在、日本で8店舗で展開している(銀座、表参道、渋谷、心斎橋、名古屋、札幌、福岡、仙台、Apple Watchのみを取り扱う「Apple Watch at Isetan Shinjuku」を含めると9店舗)。今回は夏休みに入り、親子でにぎわう表参道店の様子をレポートするとともに、ストアの活用法を紹介していこう。
発売当初はWebから試着予約をしないと購入できなかったApple Watchも、6月中旬に店頭販売を開始。現在では予約無しに、思い立ったときにストアで試着、購入が可能となっている。表参道ではApple Watchの3ラインナップが揃っており、すべてのモデルが試着可能だ。在庫があれば、即日の持ち帰りももちろん可能である。試着の際はデモループが流れるが、機能は一通りのチェックが行える。
一階にはApple Watchのほか、MacBookシリーズ、iMac、Mac ProにMac mini、iPhone/iPadのほか、iPodシリーズがディスプレイされている。もちろん、先日発売になったばかりの第6世代のiPod touchも並んでいる。
会計は、1階でも地下でも、今いる場所で済ませられる。購入するモデルが決まっていれば、その場にスタッフが持ってきてくれて、すぐにチェックアウト可能だ。在庫の状況は、スタッフが所持しているiPhoneからすぐ分かるようになっている。接客中のスタッフとは別な在庫管理のスタッフが商品を運んできてくれるので、「お待たせしない」のもApple Storeの特徴だ。前述のスタッフが所持するiPhoneには、クレジットカード決済用のスロットが付いたカバーが装着されており、すぐに会計、サイン、レシートの受け渡しという流れとなる。現金購入の場合も、フロアにいくつかドロワーが設置されているので、すぐに支払いできるようになっている。
表参道は売り場面積がとても広いが、ワークショップもいろいろと行われている。筆者が取材した日は、親子向けのワークショップ「サマーキャンプ」が実施されていた。また下のフロアでは、アップル製品の購入者向けに「パーソナルセットアップ」も提供されている。
地下の「パーソナルセットアップ」のスペースの奥にはキャリアとの契約用のスペースも設けられている。さらにMacを購入した際に、「One to One」のトレーニングに申し込むこともできる。「One to One」では、スタッフがEメールを設定し、写真や音楽などのファイルを移し替え、iCloudですべてを同期する方法を実演してくれる。続いて、ユーザーの目標、学習スタイルなどに合わせて、個別のカリキュラムを構築していく。「One to One」の年会費は9,800円(税別)だ。1対1のトレーニングだけでなく、グループトレーニングも受けられるようになっていて、そのほかに、取り組みたいプロジェクトを個人で自由に進めて、質問にはトレーナー答えるというオープントレーニングも用意されている。
ハードウェアの修理が必要な場合は「Genius Bar」に予約を入れる。表参道では「Genius Bar」のスペースも広めにとってある。トレーニングを受けたGeniusはアップル製品に関する幅広い知識を有しており、マンツーマンで技術的なサポートを行い、ハードウェアの問題を解決していく。時には、その場で修理が完了することもあるそうだ。
iPhoneケースなどは、パッケージから出して商品を確認できる。所持しているiPhoneに取り付けることも可能だ。Beats By Dr.Dreのイヤホンやヘッドホン、スピーカーも豊富に揃えられており、Apple Watchの交換ベルト、(PRODUCT)RED製品も並ぶ。
また、店内で「Apple Store」アプリを使うと、ユーザー自身のiPhoneからクレジット決済できる「EasyPay」(クレジットカード登録済みのApple IDが必要)が利用可能だ。これはとてもユニークなサービスで、アクセサリなどは、パッケージのバーコードを読み取って、簡単に支払いを完了させられる。緊急でLightningケーブルが必要、などという場合に重宝するはずだ。
小売店の多くは、商品を販売したらそれで終わりだが、Apple Storeはそこからが始まりだ。夏休みの旅行先で、近くに直営店があるなら、是非、店内を覗いてみてほしい。