エプソンブランド40周年に向け、明るく広色域のプロジェクタを発表

エプソンは28日、ビジネス系プロジェクタのベーシックモデルをリニューアルし、新製品となる7モデルを発表した。8月6日から発売する。ここでは記者発表会の様子をお伝えしよう。

エプソン販売 取締役 販売促進本部長の鈴村文徳氏

まずはエプソン販売の鈴村氏がビジネスの概況を説明。ビジネスプロジェクタの分野では1994年にELP-3000を投入し、前モデルと比べて明るさが2倍、コスト/サイズ/重量が半分というところが高く評価され、国内シェアトップを獲得。以降も、性能、価格、使いやすさのバランスを加味して20年間トップシェアを守り、昨年(2014年)は国内シェアの60%を超えた。

エプソンのコア技術である3LCDは、一般的に広く使われている1chip-DLPと比較して、白だけでなくカラーも明るく広色域。この高い色再現性が評価されていると分析した。

その上で、今回は一番の売れ筋となっているビジネス系ベーシックモデルを7製品発表。全モデルで3,000ルーメンを超える明るさと、従来のSVGA/XGA/WXGAに加えてWUXGAモデルを加えた。

直近5年の市場動向。市場は20万程度で横ばいだが、エプソンの国内シェアは順調に伸び続けている

ビジネスプロジェクタ、20年の歴史図。2009年にシェアを大きく伸ばしており、これは超短焦点機が寄与したのではないかとのことだった

エプソン製ビジネスプロジェクタの特徴は、3枚の液晶を使用する3LCD技術だ。光源を効率的に利用でき、RGBが同時に発色しているので目にも優しい

今回のリニューアルによって、ビジネス系ベーシックモデルのすべてで3,000ルーメンを超える明るさを実現

セイコーエプソン VP企画設計部 部長の小川恭範氏

次にセイコーエプソンの小川氏が新製品の概要を説明。エプソンの製品群(ビジネス向けプロジェクタのスタンダードモデル)において、もっとも販売されているのは、SVGA/XGA/WXGAモデルという構成だった。

繰り返しになるが、新ラインナップでは、従来モデルから明るさをアップして(200~400ルーメン)、全モデルで3,000ルーメン以上を確保。さらに、WUXGA製品を追加している。

主なセールスポイントは、3LCDによる明るいカラー、2.4kg(XUXGAモデルのみ2.6kg)と軽量で社内移動に便利、スライド式の横台形補正機能(縦方向は自動補正)、そして新機能となるホーム画面による接続や設定の容易さなどだ。

エプソンのビジネスプロジェクタ。今回はベーシックモデルのリニューアルとなった

新旧ラインナップの一覧。これまで3,000ルーメン越えは1製品のみであったが、新モデルではすべて3,000ルーメン超えとなっているのが特徴だ

新規投入となるWUXGAモデル。新モデルの主なセールスポイントは明るいカラー、小型軽量と使いやすさ

3LCDを使うことで白だけでなくカラー表示が明るい

さらに色域が広い

くすんだ表示になりがちなプロジェクタ表示も、クッキリというのが魅力

新機能となるホーム画面。据え置きでないと現場での設定が必要なので、これを容易にしたいということだろう

その他の特徴。手持ちのスマホでプレゼンというのは最近よく見るが、それにも対応している。ダイレクトシャットダウンは電源ボタンを押さず、即コンセントを抜いても大丈夫。クールダウンなしでバッグに入れて持ち運べる

エプソン販売 VPMD部長の蟹澤啓明氏

最後に、エプソン販売の蟹澤氏が販売・宣伝戦略を説明した。この製品ジャンルでは、新規購入ユーザーの割合が40%弱ということで、より手軽に、簡単にプロジェクタを使ってほしいとした。

キーメッセージには、原点に立ち返って「カラーが断然、明るい。」を採用。以前から使用している「最大3倍カラーが明るい」に加え、「最大3倍色域が広い」という最大3倍プロモーションを実施する。表現できる色域をチャート化したものを、カタログやWebで展開するという。また、これまで真摯にモノづくりに励んできた結果が、20年連続のシェアNo.1に結び付いたこともアピールしていく。

なお、ビジネスプロジェクタの売れ行きに関しては、一定の手ごたえがあるようだ。その背景として、Windows XP問題に端を発するPC本体のリプレースが一段落したこと、企業の業績回復で周辺機器の購入意欲が増していることを挙げていた。

この分野は新規購入(37%)が多く、これらの層に向けた分かりやすいメッセージが必要だという

今年のキーメッセージは原点に立ち返り、3LCD方式のメリットを前面に「カラーが断然、明るい。」

色が明るいことは従来も特徴としていたが、今回から色域が広いこともアピール。この最大3倍プロモーションがメッセージとなる

ちなみに、他の主要方式とは1-chip DLPプロジェクタで、光源とDLPチップの間に回転するカラーフィルターを使っている。このため、あるタイミングではRGBの1色しか表示されない

色域の広さをビジュアル化してカタログやWebで展開するという

最大3倍プロモーションに加えて、「とりあえずをエプソン買っておけば安心」という20年トップシェアということもアピール

新製品一覧。推定市場価格が3万円台後半の「EB-S04」と、新投入となる「EB-U32」が主力となるようだ

「年20万台市場」×「60%を超えるシェア」×「売れ筋のベーシックモデル」ということで、販売目標は8万台

実機の展示とデモンストレーション

発表会での展示。今回の新モデルは全7製品

SVGAで3000ルーメンのエントリモデル「EB-S04」。推定市場価格は3万円台の後半

WXGAで3000ルーメンの「EB-E420」。推定市場価格は6万円台の前半

SVGAで3200ルーメンの「EB-S31」。推定市場価格は4万円台の後半

XGAで3200ルーメンの「EB-X31」。推定市場価格は8万円台の後半

WXGAで3200ルーメンの「EB-W31」。推定市場価格は9万円台の前半

XGAで3600ルーメンの「EB-X36」。推定市場価格は9万円台の後半

WUXGAで3200ルーメンの「EB-U32」。推定市場価格は12万円台の後半

3LCD方式のシースルーモデル。右の白色光源から出た光は、2つのダイクロイックミラーによって赤と緑の光が分離され、残りの青とともに3枚のLCDで各色を画像化。これらを再度合成して上のレンズから投影される仕組み

sRGB色空間と、いくつかのプロジェクタにおける色再現範囲を模式化した模型。3Dプリンタで打ち出したもので、店頭に置くことはないとのこと

EB-W31の展示では、新機能となるホーム画面と、スマホなどから投射するEpson iProjectionをデモンストレーション

新機能のホーム画面。何がつながっていて、何が表示中か一目で分かる。よく使う設定画面も呼び出しやすい

こちらはEB-U32のデモ。「解像度が欲しいために、家庭向けのフルHDモデルをオフィスで使うケースが見受けられた」ということが、WUXGAモデル投入のキッカケだという

Excelの表示画面。100%の拡大していない表でこれだけ表示できる

拡大してみたところ。文字がはっきり認識できるのはすばらしい