筆者は、これまでiPhoneをメイン端末として使ったことがない。ただし、それはiPhoneを嫌っているからではない。筆者の選択肢の中にiPhoneが入っていないだけだ。それはなぜなのか。
筆者がメイン端末としてスマートフォンを使い始めたのは、それほど早くない。初めてメイン端末として買ったスマートフォンは、2010年11月に登場したシャープ(au)のAndroidスマートフォン「IS03」。それ以降、全て国内メーカー製のAndroidスマートフォンを使い続けている。
2010年と言えば、まだまだフィーチャーフォンが全盛の時代ではあったが、4月に国内初Xperia「Xperia SO-01B」が発売され話題となったり、6月には「iPhone 4」が発売になるなど、スマートフォンは黎明期から本格普及期へと軸足を移しつつある時期だった。IT業界の片隅にいる筆者としては、2010年末に初めてメイン端末としてのスマートフォンを手にするというのは、少々遅かったと言っていいかもしれない。
もちろん、それまでスマートフォンをまったく使っていなかったわけではなく、仕事上で使う機会はかなりあった。しかし、メイン端末としてはフィーチャーフォンを使い続けていたのには大きな理由があった。それは、"おサイフケータイ"の存在だ。
個人的に「おサイフケータイ」の存在が必要不可欠
筆者は、かなり早い時期からフィーチャーフォンで「モバイルSuica」や「Edy」などのおサイフケータイ機能を便利に活用していた。当時筆者はauユーザーだったので、2005年におサイフケータイ対応フィーチャーフォンが登場するとすぐに購入し、Edyやヨドバシカメラの「ゴールドポイントカード」などを登録して使い始めた。また、2006年1月にau端末でモバイルSuicaが利用可能になったら、そちらもすぐに登録して利用を開始した。これで、買い物や鉄道利用時などに、財布から現金やカードを出したりする手間がなくなった。
おサイフケータイの開始直後こそ、対応サービスはそれほど多くなかったが、現在は多くのプリペイドサービスやポイントサービスの対応が実現されており、利便性は大きく向上している。とにかく、ケータイ1台で支払いからポイント対応まで済ませられる便利さを一度体験すると、もう元には戻れない。おサイフケータイ対応端末を手に入れて以降、おサイフケータイは筆者の生活にとって欠かせないものとなった。そのため、おサイフケータイに対応しない端末への移行など、到底考えられないこととなっていたわけだ。