ソニーマーケティングは6月26日、福岡・天神に同社直営店舗である「ソニーストア福岡天神」を、2016年4月に出店する計画を明らかにした。

福岡市内で会見したソニーマーケティング カスタマーマーケティング本部の浅山隆嗣本部長は、「ソニーストアはカスタマーマーケティングにおける最重要拠点となるもの。九州地域のソニー製品ユーザー登録においても、福岡はID発行全体の6%に達し、人口比でみても比率が高い。市場ポテンシャルは大きいと考えおり、九州の方々に利用していただける拠点になる」と、福岡出店の狙いを語った。

ソニーマーケティング カスタマーマーケティング本部の浅山隆嗣本部長

ソニーストア福岡天神の出店予定地は、国体道路とファストファッション店が並ぶ天神西通りが重なるところ、福岡市立中央児童会館を建て替えている角地にある。国体道路をはさんで向かいには、アップルストア福岡天神があり、さらにTSUTAYA BOOK STORE TENJINの隣となる場所だ。

新たに建設される8階建てビルの2フロアに入居し、1階は体験型の製品展示を中心に製品販売を目的とした構成とするほか、2階はセミナーなどでの活用を視野に入れた体験型スペースとする予定だ。店舗面積は約600平方メートルで、「この地域には、若い人たちが集うとともに、シニア層も気軽に訪れることができるエリア。九州地域に向けて情報発信ができる場所になる」(浅山本部長)としている。

福岡市立中央児童会館を建て替えたビルにソニーストアが入居する

建設地の反対側にはアップルストア福岡天神がある

現在、ソニーストアは、東京・銀座、名古屋・栄、大阪・梅田の3カ所に出店。今年2月にソニーマーケティングの河野弘社長は、福岡と札幌にソニーストアを開設することを検討中であると表明しており、今回、4番目の店舗として、福岡への出店を正式に発表したことになる。

ソニーストアは、最新のソニー製品を一堂に展示し、ソニー製品を熟知した専門スタッフが接客を担当したり、発売前の製品をいち早く展示するなど、直営店舗ならではの売り場づくりが特徴。ソニーの開発者などが、店頭イベントに参加してトークショーを行うなど、ソニーのファンづくりの拠点として、また最新情報の発信基地としての役割を果たしている。

ソニーストア福岡天神では、細かい概要は今後検討していくことになるが、「デジタルカメラやレンズの展示、シューティング(撮影体験)スペースの設置のほか、海外旅行客向けのオーバシーズ製品の販売なども行っていきたい。また、新製品発表直後の先行展示も実施する予定である」とした。

また、「αカフェ体験会を通じて、デジタルカメラを購入した後のカメラの使い方、楽しみ方を提案し、ニーズや習熟度にあった提案も行っていきたい。購入の場だけでなく、継続的に顧客とコミュニケーションをしていく場にするほか、近隣の家電量販店と連携して、地域全体を活性化する拠点にしたいと考えている」と述べた。

福岡市立中央児童会館建て替え工事による完成イメージ

一方、福岡市と共同で福岡中央児童会館の建て替え事業を行っている西日本鉄道の倉富純男社長は、「子供を連れたお母さんを含めて、天神を回遊してもらうための拠点になると考えている。天神を面としての広がりを提案できることが魅力である。西鉄ならではの魅力ある建て替えができた」とした。

また、西日本鉄道・堀江広重執行役員は、「中央児童会館と親和性がある、子供たちの創造力をかき立てることができるいいテナントに入ってもらった。とくに、ソニーストアはこちらからお願いしてきていただいた。来館者数はこれまでの中央児童会館だけで年間8万5000人。これを遙かに上回ることになる」とした。

西日本鉄道の倉富純男社長

西日本鉄道・堀江広重執行役員

ソニーストア福岡天神の住所は、福岡県中央区今泉1-19-22。現在は更地になっている