多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『「アプリのキャッシュ」って何ですか?』という質問に答えます。

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コンピュータの分野で「キャッシュ」といえば、一時利用のデータを意味します。作成したデータ、あるいはインターネットからダウンロードしてきたデータを手もとに保存しておくことで、次回再利用が必要となったとき迅速に呼び出すことが可能になります。

一般的に、キャッシュは"より速く"呼び出せる場所に保存されます。スマートフォンの場合、マイクロSDカードよりも読み書き速度に優れる内蔵メモリに領域を確保し、そこへアプリが必要とするデータを書き込みます。

アプリが必要とするとはいえ、あくまで動作速度低下を防ぐための一時利用が目的ですから、重要度は高くありません。必要があればアプリが自動的に作り直すため、内蔵メモリの空き容量が厳しいとき、アプリの動作を軽くしたいときにキャッシュを削除することがAndroidを快適に使いこなすコツとして知られています。

Android 4.2以前、OSにキャッシュを削除する機能は装備されていなかったため、「キャッシュクリーナー」などと呼ばれるジャンルのアプリが利用されてきましたが、現在は「設定」で「ストレージ」を開き、「キャッシュデータ」をタップすれば、すべてのアプリのキャッシュデータをまとめて削除できます。たくさんのアプリをインストールしていると、百メガバイト単位の空き容量が内蔵メモリに復活するはずです。

ところで、WEBブラウザもページのデータ(HTMLや画像)をメモリ上にキャッシュすることで、次回以降同じページを表示するときの速度を向上させています。そのためほかのアプリに比べるとキャッシュサイズが嵩みがちで、放置すると内蔵メモリを圧迫します。WEBブラウザのキャッシュのみ対象としたい場合は、そのブラウザアプリのアプリ情報の画面から削除を行いましょう。

アプリのキャッシュデータを削除しても、次回起動したときに作り直されるため、メモリの空き容量が厳しくなってきたときは削除しましょう

(記事提供: AndroWire編集部)