抜群の使い勝手を誇る"古き良きノートPC"。ビジネスにも最適なモバイルノート「LB-J550X-SSD」

近年、モバイルノートPCの代名詞といえば「Ultrabook(ウルトラブック)」だ。薄い筐体にタッチパネルディスプレイを備え、バッテリー駆動時間やストレージ性能などの基準を満たしたモデルのみが名乗ることができる「Ultrabook」という名称は、ある意味ハイエンドモバイルの証といえるだろう。

一方でいざ使ってみると、薄型化のために一体化されたバッテリーや少なくなった端子類など、昔のノートPCとの違いによって、しばしば利便性に欠けることがあるのも現実だ。加えて、2-in-1機構などのギミックを備えた製品も多く、価格設定がやや高額なモデルが中心となる点も気になるところ。このような最新のノートPCを使うことで、逆に昔からのノートPCの使い勝手の良さに気づいた人も多いのではないだろうか。

そんな中、マウスコンピューターから「LuvBook J」シリーズの新モデル「LB-J550X-SSD」が発売された。同機が目指しているのは、"古き良きモバイルノートPC"だという。果たしてどんな点が変わり、どんな点が変わっていないのか。詳しくチェックしていこう。

見た目はシンプルだが、高性能を搭載した新モデル「LB-J550X-SSD」

着脱式のバッテリーにこだわり、利便性を確保した筐体

LB-J550X-SSD」は、13.3型のモバイルノートPCだ。外観はマウスコンピューターのラインナップの中でもひときわシンプルで、天板はグレー、本体はブラックという実にストイックなデザインとなっている。空気のようにどのような空間にもマッチし、無駄に存在感を主張しない雰囲気は、ビジネスシーンでは特に打ってつけだろう。

天板は落ち着いたグレーを採用。どんな場所にもマッチするカラーだ

底面のPC本体手前側の両端にある2つのスリットはステレオスピーカー

また、薄さを追求したモデルや、特殊なギミックを追求した製品では珍しくなってきた、着脱式バッテリーを備えている点もポイントだろう。予備のバッテリーを持ち運び、いざというときの電池切れに対処するのは、古くからのモバイラーにとって当たり前のことだった。またへたってきたバッテリーを新品に交換できるため、バッテリーが供給されている限り、長く製品を使用できる。

着脱式バッテリーを装備。予備を用意して電池切れに対応したり、へたったら新品に交換したりできるので便利

筐体の素材は樹脂製となっており、決してプレミアム感のある作りとはいえないものの、その素材が功を奏してか、試用機の本体重量はバッテリー込みで1.36kgに抑えられていた(重量は構成によって変化する)。もちろん、最近の薄型軽量モデルには1kgを切るものも多数存在するのだが、バッテリー着脱型、そしてBTOカスタマイズが可能なベアボーンという古式ゆかしいノートPCで、この軽さはなかなかに立派だ。サイズはA4サイズのブリーフケースにちょうど収まる大きさで、本体の軽さとあいまって、モバイルの名にふさわしい機動性を備えている。こういった主張のなさが、ビジネスでは逆に活きるシーンもありそうだ。

試用機の本体重量はバッテリー込みで1.36kgと軽量

サイズはA4のブリーフケースにちょうど収まる大きさ。機動性は十分だ

キーストロークが深めのアイソレーションキーボードを採用

キーボードは最近のトレンドに合わせた、アイソレーションタイプを採用。キーの隙間にホコリがたまりにくく、ツメの長い人でも押しやすい。キーストロークは多少深めで、若干フカフカとした感触が指に残る。キーボードの入力のしやすさは個人差が大きいためコメントは難しいが、ハードパンチャーなユーザーでも扱いやすそうだ。キー配列は癖が少なく、安定したブラインドタッチが可能。気になるとすれば、文字キー右端の配置だ。[Enter]や[BackSpace]が大きいのはいいのだが、その左隣のキーも特殊なサイズとなっている。また右[Shift]キーの位置がカーソルキーの存在によって変わっているため、頻繁に使用する人は留意しなければならないだろう。

キーボードはアイソレーションタイプを採用。キーの隙間にホコリがたまりにくく、ツメの長い人でも押しやすい

キー配列には癖が少なく、安定したブラインドタッチが可能

文字キー右端の[Enter]や[BackSpace]が大きく、その左隣のキーも特殊なサイズとなっている

タッチパッドは周囲から一段掘り下げられた形で配置されており、パッドの周囲には特に加工は施されていない。注目点は左右のボタンだろう。左と右にきっちり分割された物理ボタンが採用されており、押し間違えの少ない確実な入力が可能だ。

タッチパッドは周囲から一段掘り下げられた形で配置。ボタンは左右がきっちり分割されており、押し間違えが少なく確実な入力ができる

拡張端子を削らず、可能な限り多数のポートを用意

ノートPC本体が薄くなるたびに削られていく拡張用の各種端子類だが、「LB-J550X-SSD」は頻繁に使用するであろうコネクタを一通り搭載している。インタフェースは左右側面に集中しており、本体背面にはコネクタ類は存在しない。左側面は、手前からヘッドフォン出力、マイク入力、USB 3.0×1、HDMI端子、VGA端子という構成。右側面はUSB 2.0×2、SD/MMCカードリーダー、ギガビットLAN端子、電源コネクタ、ケンジントンポートを備える。VGA端子を搭載しているのは、まだまだプレゼンなどで利用する機会の多いビジネスマンにとってはうれしいポイントだろう。また、通信機能としてIEEE802.11b/g/n対応の無線LANおよびBluetooth V4.0モジュールを内蔵している。

左側面にはヘッドフォン出力、マイク入力、USB 3.0×1、HDMI端子、VGA端子を装備

右側面にはUSB 2.0×2、SD/MMCカードリーダー、ギガビットLAN端子、電源コネクタ、ケンジントンポートを搭載

ここまで筐体を見てきたことでわかる通り、「LB-J550X-SSD」のディテールはなんの変哲もない、普通のモバイルノートPCだ。この昔ながらのノートPC、果たしてスペックはどのようになっているのだろう。次ページではその実力に迫っていこう。