現在、毎日数万件の取引が行われているフリマアプリ『Fril』。前回はこの開発・運営を行うFablicの代表取締役社長 堀井翔太さんにお話を伺いました。今回は実際にFrilを利用しているユーザーさんにお会いして、Frilの活用法や面白さについてお話いただきました。

フリマアプリ『Fril(フリル)

左から、misamisaさん、すめらんさん、ねこさん

オークション未経験者も手軽に始められる

今回集まっていただいたのは、Fril歴約1年のすめらんさん、同じく約1年3カ月のmisamisaさん、そして2年以上使っているねこさんの三人です。すめらんさんは友人の紹介でFrilを始めましたが、それまでネットオークションなどを使ったことがなく、はじめは戸惑うことも多かったそうです。

すめらんさん 「アプリ上での購入者さんとのやり取りは大丈夫なんですけど、梱包の仕方が分からなかったり、発送をするのも初めてで、実際に送って届くまでが不安でした」

Fril歴約1年のすめらんさん

ねこさんも同じく、オンラインで自分のものを売るのはFrilが初めて。やはり梱包の仕方が分からず、Frilの「はじめてガイド」にある梱包方法の説明を参考にしたそうです。また、送料の設定や値付けにも困った経験が。

ねこさん 「最初は購入者さんから値引き交渉があると値引きしすぎてしまうこともありました。でも、これくらいなら売れる、これくらいは下げられる、という価格設定を自分でできるようになってからは面白いと思うようになりました」

Frilを2年以上使っているという、ねこさん

オンラインでの取り引きが初めてでも、すぐに慣れて楽しくなってきたというお二人。一方、misamisaさんは以前からネットオークションやモバオクを積極的に使っていたオンライン取引きの経験者。梱包・発送などの作業はオークションと同じですが、取り引きの仕組みは異なります。

misamisaさん 「オークションでは振り込みや発送先などについて落札者とメッセージで直接やり取りして連絡しますが、Frilは全部アプリ内でやっていくので、最初は戸惑いましたけど逆に安心できると思いました」

Fril歴は約1年3カ月のmisamisaさん

また、アプリから簡単に運営サポートへ連絡することができ、購入者とのトラブルがあった際にアドバイスをもらって解決できたこともあったそうです。他のお二人も、ちょっとしたトラブルからアプリの使い方まで、サポートには助けられた経験があるとのこと。初心者ならずとも、心強いポイントです。

写真やコメント、"売れる"出品のコツは?

続いて、三人のみなさんの出品ページを見せていただきました。

ブランド品の洋服・バッグ・小物などが多いすめらんさん

古着好きのねこさんは、出品も古着が多め

misamisaさんも、着られなくなったものなどの洋服が中心

出品する際のポイントをお聞きすると、まず最初に挙がったのは商品の写真。撮影は三人ともiPhoneを使っていますが、撮り方・見せ方にはコツがあるようです。

misamisaさん 「できるだけ色が正確に撮れるよう、日中に太陽光で撮っておき、後で時間のある時に出品しています。一度、ピンクのものが写真ではオレンジに見えたと言われ、トラブルになったことがあったので、それから注意しています」

トラブル防止だけでなく、写真の出来は売れ行きにも影響するので「できるだけ気を使ったほうがいいと思います」というねこさん。また、すめらんさんも小物を飾って雰囲気を演出したり、アクセサリーは身に付けた感じがわかるようカードに引っ掛けて撮るなど、工夫をしています。

もう一つ、ポイントになるが文章の書き方。写真の補足で色やサイズなどの説明も必要ですが、あまりそればかりにならないほうが良いようです。

すめらんさん 「例えば今だったら『これから春先の着回しにピッタリ』とか、相手にイメージを湧かせるような書き方をしています。使って良さそうだなと想像してもらえることを大事にしています」

ねこさん 「買いたい人はコメントで質問してくれるので、説明は少なめにしておいて、あとはコメント待ちです。着画(着用した画像を掲載すること)を頼まれたら、できるだけ対応しようと思っています」

また、misamisaさんは固めで業務的な説明をしていたオークションとはガラッと変わり、意識して絵文字や顔文字を使った柔らかめの文章にするよう心がけているとのこと。

一部にはコメントのやり取りなしでいきなり購入するのはお断りという出品者もいるほど、購入時のコミュニケーションはFrilにおいて大切なものになっています。親しみやすい雰囲気づくりや、あえて説明しすぎず質問の余地を残しておくのも、出品のコツのようです。

売るだけじゃない楽しさを発見

売るばかりでなく、買うのもFrilの楽しみ方の一つ。mizamisaさんは「売るのが7割、買うのが3割」と、どちらも積極的に利用中。古着好きのねこさんは、古着・ヴィンテージ・下北沢といったキーワードで検索し、お買い得品を探すのが楽しいと言います。すめらんさんは、手作り品を出品しているユーザーさんをフォローし、一点モノの小物やアクセサリーを買っているそうです。

すめらんさん 「最初はこんなに続くと思っていませんでした」

ただものを売り買いするシステムとしてではなく、ちょっとしたコミュニケーションや、好きなものを探して眺めるといったことも楽しまれているFril。オークションやネットショップではできない体験が、日々ユーザーさんの手で作られています。