日本ヒューレット・パッカードは3月4日、米HPのワークステーション部門におけるプロダクトマーケティングディレクター、ジョシュ・ピーターソン氏の来日に伴う記者会見を開開催。HPのワークステーション分野における状況や、米国市場での新製品について説明した。

米ヒューレット・パッカード カンパニー プリンティング&パーソナルシステムズグループ コマーシャル・ソリューションビジネス ワールドワイド・プロダクトマネージメント ディレクター、ジョシュ・ピーターソン氏

ジョシュ氏はまず、HPのワークステーション部門が30年以上にわたってビジネスを継承しており、ワールドワイドで2010年から出荷台数トップを続けている理由として、ワークステーション市場における重要な3つの核「高性能・革新性・信頼性」を守っているためと述べた。

「高性能」は、ワークステーションのユーザーが短時間で結果を出すために必要な要素。「革新性」は、「真のイノベーションは顧客と共に発生する」とHPでは考えているため、顧客の課題に耳を傾けて製品に反映させている結果だ。

そして、ミッションクリティカルな業務の根幹を支えるアプリケーションを動作させるためには、高い「信頼性」が重要だとした。HPのワークステーション製品にはこれらの核が反映されていることで、顧客の選択につながっているという。

HPのワークステーション事業は30年以上と歴史が長い。現在の出荷台数シェアは、どのリージョンでもトップ

トップシェアの核となるのは、高い性能、革新性、信頼性の融合。革新性と信頼性の両立は難しいと思うので聞いたところ「信頼性を犠牲にすることなく革新性を盛り込む」という方針

世界市場ではデスクトップ、モバイルとも、2010年にトップを獲得。ただ、ライバルも再起を狙っているようだ

ワークステーションというと設計開発のイメージもあるが、メディアや金融、エネルギー系、教育、ヘルスケアでも使われている

最近のアワード受賞例としてアカデミー賞を挙げた。メディア関係を意識しているようだ

次に、ワークステーション分野での技術トレンドを紹介した。まず古くから存在するデスクトップ製品では、価格性能比の高さが求められており、エントリークラスの製品が伸びている。また、ペンやタッチのISV統合も求められているとのことだ。

一方、モバイル分野のワークステーションには、パフォーマンスだけでなく、従来とは異なる形態と性能が求められるように。さらに、最近は仮想ワークステーションによる運用が着目され、いくつかの実証例が出てきている。

ワークステーション業界の技術トレンド